18:00 〜 19:00
[I-P12-06] 左冠動脈肺動脈起始症を合併したSotos症候群の1例
キーワード:Sotos症候群, 左冠動脈肺動脈起始症, 重度僧帽弁閉鎖不全
Sotos症候群は1964年にSotosらにより初めて報告された、特徴的顔貌、過成長、軽度から重度の発達・学習障害を特徴とする出生14000人に1人の稀な症候群である。Sotos症候群の約8%に先天性心疾患の合併を認めるといわれており、今回左冠動脈肺動脈起始症を合併したSotos症候群の1例を経験したので報告する。
【症例】
症例は、生後26日の女児。
在胎40週0日、出生体重3705g(+1.7SD)、身長54cm(+2.7SD)、胸囲34cm(+0.8SD)、頭囲34cm(+0.8SD)と過成長を認めたが異常を指摘されなかった。しかし、徐々に哺乳力低下及び筋緊張亢進を認め、生後9日目に当院紹介となった。
心臓超音波検査、心臓カテーテル検査にて、左冠動脈肺動脈起始症(肺動脈洞right hand sinusより左冠状動脈が起始する形態)、重度僧帽弁閉鎖不全と診断され、心収縮能低下、BNP上昇(1482 pg/dL)を認めた為、内科的治療を先行した。治療により、心収縮能の改善、BNP低下(306.6pg/dL)あり、手術の方針となった。術中所見でも、左冠状動脈は肺動脈洞right hand sinusより起始していた為、coronary buttonを作成し、大動脈に直接吻合する事が可能であった。
術後4日目に全身性強直間代けいれん、術後18日目に鎮静時に不随意運動の出現あり、頭部CT検査、脳波検査施行するも有意な所見を認めず、また嚥下障害による誤嚥性肺炎を併発したが、術後24日目に軽快退院となった。
術後6か月時の身体所見でも体重7855g(+0.1SD)、身長72cm(+2.0SD)、胸囲44cm(+0.4SD)、頭囲45cm(+1.1SD)と過成長で、頭が大きく長頭で、両眼隔離、前額の突出、先細りの下顎を認める特徴的な顔貌に加え、発達遅滞、脊柱側弯、胃食道逆流を合併し、臨床症状に基づいてSotos症候群と診断した。
術後心臓カテーテル検査では、心収縮能改善し、移植した左冠状動脈狭窄を認めず、僧帽弁閉鎖不全は軽度であった。
【まとめ】
左冠動脈肺動脈起始症の術後にSotos症候群と診断された非常に稀な1例を経験した。
【症例】
症例は、生後26日の女児。
在胎40週0日、出生体重3705g(+1.7SD)、身長54cm(+2.7SD)、胸囲34cm(+0.8SD)、頭囲34cm(+0.8SD)と過成長を認めたが異常を指摘されなかった。しかし、徐々に哺乳力低下及び筋緊張亢進を認め、生後9日目に当院紹介となった。
心臓超音波検査、心臓カテーテル検査にて、左冠動脈肺動脈起始症(肺動脈洞right hand sinusより左冠状動脈が起始する形態)、重度僧帽弁閉鎖不全と診断され、心収縮能低下、BNP上昇(1482 pg/dL)を認めた為、内科的治療を先行した。治療により、心収縮能の改善、BNP低下(306.6pg/dL)あり、手術の方針となった。術中所見でも、左冠状動脈は肺動脈洞right hand sinusより起始していた為、coronary buttonを作成し、大動脈に直接吻合する事が可能であった。
術後4日目に全身性強直間代けいれん、術後18日目に鎮静時に不随意運動の出現あり、頭部CT検査、脳波検査施行するも有意な所見を認めず、また嚥下障害による誤嚥性肺炎を併発したが、術後24日目に軽快退院となった。
術後6か月時の身体所見でも体重7855g(+0.1SD)、身長72cm(+2.0SD)、胸囲44cm(+0.4SD)、頭囲45cm(+1.1SD)と過成長で、頭が大きく長頭で、両眼隔離、前額の突出、先細りの下顎を認める特徴的な顔貌に加え、発達遅滞、脊柱側弯、胃食道逆流を合併し、臨床症状に基づいてSotos症候群と診断した。
術後心臓カテーテル検査では、心収縮能改善し、移植した左冠状動脈狭窄を認めず、僧帽弁閉鎖不全は軽度であった。
【まとめ】
左冠動脈肺動脈起始症の術後にSotos症候群と診断された非常に稀な1例を経験した。