第53回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスター

外科治療

ポスター (I-P14)
外科治療 1

2017年7月7日(金) 18:00 〜 19:00 ポスターエリア (1F 展示イベントホール)

座長:櫻井 一(中京病院 心臓血管外科)

18:00 〜 19:00

[I-P14-07] 小児外科領域疾患合併例に対する集学的治療の検討

谷口 智史1, 山岸 正明1, 宮崎 隆子1, 前田 吉宣1, 藤田 周平1, 本宮 久之1, 夫 悠1, 田尻 達郎2, 夜久 均3 (1.京都府立医科大学 小児医療センター 小児心臓血管外科, 2.京都府立医科大学 小児医療センター 小児外科, 3.京都府立医科大学 心臓血管外科)

キーワード:小児外科領域, 小児心臓血管外科領域, 集学的治療

小児科領域での外科治療は小児外科と小児心臓血管外科でそれぞれ専門化され細分化されているが、ときに互いの協力を要する疾患・合併症が生じることがある。今回、当院において小児外科と小児心臓血管外科が合同で手術治療に当たった症例について検討した。【対象】2007年から2017年1月までに当院小児外科と合同で手術加療を行った16例を対象とした。手術時における年齢は3ヶ月~15歳。疾患の内訳は縦隔腫瘍が5例、気道狭窄が8例、心臓術後の漏斗胸が2例、気管支損傷に対する修復術が1例であった。【結果】縦隔腫瘍切除5例のうち横隔神経合併切除および横隔膜縫縮を行ったものは3例であり、SVC合併切除が1例(CPB291分)、無名静脈合併切除および再建が1例(CPB114分)、肺葉合併切除が1例(off pump)であった。単純な腫瘍切除は2例(CPB使用1例:32分)であった。気道狭窄例8例のうち大動脈(頚部分枝含む)および気管吊り上げ両方を行ったものは2例、大動脈のみの吊り上げは2例(うち1例は鎖骨下動脈転移追加)、動脈管索の離断のみは2例であった。肺動脈の縫縮を追加したものは2例であった。心臓術後の漏斗胸2例はいずれもVSD術後でのものであり、漏斗胸はNuss法にて修復した。うち1例は同時にRVOTSに対してRVOT patch拡大術も施行した。PA, VSD, MAPCA, RVOTR+UR術後に対してre-pRVOTRおよびre-UF手術を施行時に生じた気管支損傷例に、肋軟骨を用いた気管修復術を施行した。【考察】小児外科領域と小児心臓血管外科領域ではお互いの専門性を尊重して情報を共有し、集学的な治療に当たることが大切である。