The 54th Annual Meeting of Japanese Society of Pediatric Cardiology and Cardiac Surgery

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一般口演(多領域専門職部門)

会長賞選別

一般口演(多領域専門職部門)01(II-TR01)
会長賞選別講演

Fri. Jul 6, 2018 8:40 AM - 9:30 AM 第3会場 (302)

座長:仁尾 かおり(三重大学大学院医学系研究科 看護学専攻)
座長:森貞 敦子(倉敷中央病院 看護部)

[II-TR01-01] 学童期・思春期のフォンタン術後患者への運動を取り入れた患者教室の取り組み

藤原 あずさ1, 西川 菜央1, 西澤 由美子1, 城戸 佐知子2 (1.兵庫県立こども病院 看護部, 2.兵庫県立こども病院 循環器内科)

Keywords:フォンタン循環, 運動, 患者教室

【目的】フォンタン術後患者に対して運動の効果は明らかにされているが、患者は疾患に対する知識が乏しいことや周囲に合わせようとすることから身体症状に影響を及ぼすことがある。そのため安全かつ効果的に運動するために正しい知識をもって日常生活に運動を取り入れるスキルを持つ必要がある。そこで、学童期・思春期のフォンタン術後患者と家族へ運動に関する教室を実施しその効果を検討した。【方法】学童期・思春期のフォンタン術後患者と家族にフォンタン循環と運動に関する講義を実施後、患者は運動を体感し日常生活に運動を取り入れる方法を看護師のファシリテートのもとグループワークで話し合った。家族は患者が運動する様子やグループワークを見守った。そして教室前・直後・3か月後に質問紙調査を行った。本研究は所属施設の病院倫理審査委員会の承認後、対象者に口頭と紙面で説明し同意を得た。【結果】対象者は小学1年~高校3年のフォンタン術後患者16名とその家族であった。教室前は患者の94%がフォンタン循環の運動の効果を知らなかったが、教室後は患者の93%が運動が体に良い効果をもたらす事を理解し、81%が学んだ運動を取り組むと回答した。「ストレッチだけでもいいんだと思った」など自分なりに運動を取り入れる方法を見出せる人もいた。3か月後は、患者の53%が運動を継続でき「休日に少しでも下肢を動かす」など運動を生活に取り入れることができていた。また運動を継続できていた患者の家族は「運動の必要性をどれだけ理解できているかを再確認し理解を深める」など継続的にサポートを行っていた。【考察】運動を日常生活に取り入れて継続できていたのは、講義で正しい知識を身につけた後グループワークで生活と運動が結び付くように看護師がファシリテートを行ったことが有効であったと考える。さらに家族が患者の運動をサポートする存在になれるように支援したことも有効であった。