第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ポスターセッション

術後遠隔期・合併症・発達

ポスターセッション6(I-P06)
術後遠隔期・合併症・発達 2

2019年6月27日(木) 17:40 〜 18:40 ポスター会場 (大ホールB)

座長:石井 卓(東京医科歯科大学 小児科)

[I-P06-05] 心外導管を用いたfenestrated-TCPCの17例におけるfenestration自然閉鎖ついての検討

安藤 達也1, 飯島 正紀1, 森 琢麿1, 石川 悟1, 古河 賢太郎1, 吉田 賢司1, 藤原 優子1, 森田 紀代造2 (1.東京慈恵会医科大学 小児科, 2.東京慈恵会医科大学 心臓外科)

キーワード:fenestration, フォンタン, 自然閉鎖

<背景>TCPCにfenestrationを作成することは術後血行動態への順応を容易にするが長期的には低酸素血症の進行や血栓塞栓症のリスクになることが知られている。Fenestrationの8-29%は自然閉鎖すると報告されているが、はっきりとした閉鎖因子は明らかでない。<目的>Fenestrationの自然閉鎖に関わる因子の検討。<方法>2005年から2017年の間に施行したfenestrated-TCPC(f-TCPC)の17症例を対象とし、fenestrationが自然閉鎖した群(C群)と開存群(P群)に分けて、心外導管のサイズ、f-TCPC前後のカテーテルデータや術後の肝繊維化マーカー等についての検討を行った。<結果>41%(7/17例)で自然閉鎖が認められた。心外導管のサイズについてはC群で17.8±0.5mm、P群で16.4±0.4mmとC群で径が大きい傾向がみられたが統計学的有意差には至らなかった(P=0.058)。f-TCPC前後の平均肺動脈圧(mPAP)と肺血管抵抗係数(Rp)はC群でmPAP(前13±1、後12±1mmHg)、Rp(2.1±0.3, 2.0±0.2 WU2)、P群でmPAP(12±1,13±1)、Rp(2.0±0.1, 1.4±0.2)となりいずれも二群間に有意差は認められなかった。肝繊維化マーカーはIV型コラーゲンがC群で253±20ng/ml、P群で378±67pg/mlとC群でより低い結果であった(P=0.039)。<考察>自然閉鎖は41%で過去の報告より多い結果となった。心外導管のサイズがC群で大きい傾向にあったことは自然閉鎖に導管内の血流パターンや流速が影響する可能性を示唆する。過去に自然閉鎖例でf-TCPC前のRpが低値という報告があったが今回の検討では両群間のRpに差は無かった。またIV型コラーゲンがC群で低かったことはfenestrationが体静脈の鬱滞を軽減する目的に作成されていることと矛盾するようであるが、もともとうっ血が軽く、より良い条件のf-TCPCでfenestrationが自然閉鎖傾向を示すという可能性がある。