第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

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シンポジウム

シンポジウム3(I-S03)
胎児徐脈性不整脈の胎児治療とハイリスク症例への対応

Thu. Jun 27, 2019 10:20 AM - 11:50 AM 第2会場 (大ホールA)

座長:堀米 仁志(筑波大学医学医療系 小児科)
座長:漢 伸彦(福岡市立こども病院 胎児循環器科)

[I-S03-07] 房室ブロックを呈するハイリスク先天性QT延長症候群の胎児、新生児期からの管理

林 立申1, 堀米 仁志1,2, 岩本 眞理3, 大橋 直樹4, 後藤 浩子5, 鈴木 嗣俊6, 高橋 一浩7, 三浦 大8, 吉永 正夫9, 住友 直方10 (1.茨城県立こども病院 小児循環器科, 2.筑波大学医学医療系 小児内科学, 3.横浜市立大学附属病院 小児循環器科, 4.中京病院中京こどもハートセンター 小児循環器科, 5.岐阜県総合医療センター 小児循環器内科, 6.大阪市立総合医療センター 小児不整脈科, 7.沖縄県立南部医療センターこども医療センター 小児循環器内科, 8.東京都立小児総合医療センター 循環器科, 9.鹿児島医療センター 小児科, 10.埼玉医科大学国際医療センター 小児心臓科)

Keywords:房室ブロック, 突然死, 胎児不整脈

【背景】胎児徐脈性不整脈の鑑別診断において先天性QT延長症候群(LQTS)は重要である。特に房室ブロック(AVB)を伴う一群はVT/TdPのリスクが高く、早期に治療介入が必要な場合が多い。【目的】AVBを伴う胎児、新生児期LQTSの臨床像、遺伝子型、薬物及びデバイス治療と予後を明らかにする。【方法】全国調査で登録された胎児、新生児期LQTS 88例のうち、AVBを伴う35例(AVB群)とAVBを伴わない53例(非AVB群)の臨床経過、遺伝子型、治療、予後について検討した。【結果】(1) 診断時期: AVB群は胎児期 15例(43%)、新生児から乳児期 20例(57%)、非AVB群は胎児期 10例(19%)、新生児から乳児期 43例(81%)、(2) LQTS/突然死の家族歴: AVB群 7例(20%)、非AVB群 27例(51%)、(3) 遺伝子型: AVB群 LQT2= 6例、LQT3= 8例、LQT8= 5例、不明/未検査 16例(46%)、非AVB群 LQT1= 16例、LQT2= 8例、LQT3= 7例、不明/未検査 22例(42%)、(4) 心電図所見: AVB群の平均QTc 579ms、VT/TdPあり 20例(57%)、非AVB群の平均QTc 523ms、VT/TdPあり 17例(32%)、(5) 薬物治療(重複あり): AVB群 30例(86%)、うちmexiletine 74%、propranolol 57%、その他 43%、非AVB群 30例(57%)、うちmexiletine 36%、propranolol 57%、その他 36%、(6) デバイス治療: AVB群 14例(40%)、非AVB群 3例(1%)、(7) 予後(追跡期間中央値 4年3か月(0か月~26年10か月)): AVB群は死亡 8例(23%)、非AVB群は死亡 2例(4%)。新生児期にデバイス治療を受けたAVB群の死亡は1例。【結論】AVBを伴うLQTSは胎児期からVT/TdPを伴うことが多いが、非AVB群と比較してde novo症例が多く、LQTSの家族歴が早期診断の参考にならない場合がある。遺伝子型はLQT2, LQT3, LQT8が多く、LQT1は1例も認められなかった。デバイス治療を要する症例が多かったが、国外の報告と比べデバイス治療例が少なかった。AVBを伴う胎児、新生児期LQTSに対して薬物治療に加え積極的なデバイス治療を考慮する必要がある。