第55回日本小児循環器学会総会・学術集会

講演情報

ミニシンポジウム

ミニシンポジウム2(III-MS02)
「先天性心疾患の成人への移行に関する提言」後の現状と課題:専門医制度、移行医療支援など

2019年6月29日(土) 13:00 〜 14:00 第3会場 (大ホールC)

座長:三谷 義英(三重大学病院 小児科)

[III-MS02-02] 「先天性心疾患の成人への移行に関する提言」後の現状と課題
動き出した専門医制度の現状と課題

市田 蕗子 (国際医療福祉大学臨床医学研究センター / 山王病院 小児科)

キーワード:成人先天性心疾患専門医制度, 暫定専門医, 修練施設

先天性心疾患患者に対しては患者の成長発達と加齢に応じた継続的かつ集学的な生涯医療が必要であり、診療施設ネットワーク体制と各科専門医や多職種専門職で構成されるチーム医療体制の確立と普及が重要である。このため、日本成人先天性心疾患学会が中心となり、ACHD専門医制度関連協議会の協力を得て、成人先天性心疾患専門医制度の検討を行ってきた。成人先天性心疾患専門医は、循環器専門医、心臓血管外科専門医、小児循環器専門医の各サブスぺシャリテイーの一段上に位置付けられている。2019年4月には、内科系、小児科系、外科系の約170名の暫定専門医が認定された。一方、専門医修練施設は、全国的な分布状況にも留意し、総合修練施設40施設、連携修練施設39施設が認定された。特に、小児病院の多くは連携修練施設として、成人医療施設への移行診療連携体制の整備を行う上で、極めて重要な役割を担うことになる。2019.4月から2年間は、暫定期間として修練を行い、2021年度から本制度へ移行する。また、2021年度には、第一回専門医制度試験を施行予定であり、以降2年ごとに試験を実施予定である。修練指導責任者の指導の下、2年以上の認定修練施設での研修が必須である。修練方法はカリキュラム制とし, 認定修練施設での臨床実績が重要視される。卒後7年以降の医師、サブスペシャル分野専門医資格、臨床実績、学会等の出席と学術活動を申請要件とし、筆記試験(共通試験+専門別試験)の結果で認定する。更新は5年ごとに行い書面審査のみで、臨床経験と学会出席、業績を要件事項とする。
今後は、修練カリキュラムの充実、総合修練施設を中心とした病診連携,地域および全国規模でのネットワークの構築が課題である。日本成人先天性心疾患学会が中核となり、ACHD専門医制度関連学会協議会と連携し、本専門医制度の管理と今後の課題解決に向けた取り組みを行っていく。