[III-TRS-03] 小児不整脈治療(アブレーション・ICD)に対する臨床工学技士の関わり
キーワード:臨床工学技士, アブレーション, CIEDs
本邦において不整脈に対するカテーテルアブレーション治療は1990年代から行われるようになったが,小児領域においては体格や合併症リスクなどから,まだ限られた施設でしか行われていない.
当院では2013年に小児循環器領域のアブレーション治療を開始した.しかし,小児アブレーション治療は成人領域の知識のみでは不十分であり,先天性心疾患の解剖や特有の不整脈機序および基質の知識,治療戦略を医師のみでなく,多職種間で共有する必要があった.そこで今回,手術室で初めて行った心外導管TCPC術後Ebstein病患児の開胸下アブレーションの1例から,当院の小児アブレーション治療における知識・戦略の多職種間での共有方法を提示する.また小児の心臓植込み型電気的治療器具(CIEDs)においては,当院ME機器管理センターは2013年から植込み型除細動器(ICD)と皮下植込み型除細動器(S-ICD)の9名の患者の遠隔モニタリングを管理している.小児CIEDsは成人に比べ個々の症例に応じたチェックが必要であり,小児CIEDsリードは患児の成長・発達を理由とする断線を常に意識してチェックを行うべきである.またICDにおいても,カテコラミン誘発性多型性心室頻拍(CPVT)患者の不適切作動は,作動そのものに対する内因性カテコラミンストームを誘発する可能性がある.よって上室性不整脈のモニタリングもICD植込みCPVT患者においては重要になる.
当院の臨床工学技士と小児CIEDsとの関わりはICDとSICDの遠隔モニタリングのみであるため,小児CIEDs外来への臨床工学技士の参入が今後の課題である.またペースメーカにも遠隔モニタリングを導入し,患児の成長に伴う経時的なリードの変化の早期発見に対応していきたい.
当院では2013年に小児循環器領域のアブレーション治療を開始した.しかし,小児アブレーション治療は成人領域の知識のみでは不十分であり,先天性心疾患の解剖や特有の不整脈機序および基質の知識,治療戦略を医師のみでなく,多職種間で共有する必要があった.そこで今回,手術室で初めて行った心外導管TCPC術後Ebstein病患児の開胸下アブレーションの1例から,当院の小児アブレーション治療における知識・戦略の多職種間での共有方法を提示する.また小児の心臓植込み型電気的治療器具(CIEDs)においては,当院ME機器管理センターは2013年から植込み型除細動器(ICD)と皮下植込み型除細動器(S-ICD)の9名の患者の遠隔モニタリングを管理している.小児CIEDsは成人に比べ個々の症例に応じたチェックが必要であり,小児CIEDsリードは患児の成長・発達を理由とする断線を常に意識してチェックを行うべきである.またICDにおいても,カテコラミン誘発性多型性心室頻拍(CPVT)患者の不適切作動は,作動そのものに対する内因性カテコラミンストームを誘発する可能性がある.よって上室性不整脈のモニタリングもICD植込みCPVT患者においては重要になる.
当院の臨床工学技士と小児CIEDsとの関わりはICDとSICDの遠隔モニタリングのみであるため,小児CIEDs外来への臨床工学技士の参入が今後の課題である.またペースメーカにも遠隔モニタリングを導入し,患児の成長に伴う経時的なリードの変化の早期発見に対応していきたい.