[I-JSSJS-2] 修正大血管転位の治療戦略と心臓MRI
修正大血管転位の治療戦略決定において、心臓MRIの果たすもっとも重要な役割は、経時的な心室機能・弁機能・血行動態の定量ではなかろうか。
修正大血管転位は心房心室、心室大血管不一致のみならず、VSD(60~80%),肺動脈狭窄 / 閉鎖(30~50%),房室弁異常(14~56%)、進行性房室ブロック(22%)等を合併する幅広いスペクトラムの先天性心疾患である。小児期の治療戦略は大きくFontan候補と両心室修復の2つに大別される。心臓MRIは解剖学的情報に加え、左右心室容積(機能)および各血流量を経時的に評価でき、その方針決定に大きな役割を果たす。特にanatomical repairへの適性評価として、左室容積および心筋重量の経時的定量は重要である。
一方、50歳までに8割が三尖弁逆流を、3~7割が心不全を発症することが大問題となっている体心室右室例の、右室機能・三尖弁逆流量を経時的に追跡し、薬物療法の効果判定や外科的介入時期の検討に際しても、極めて重要な情報を提供する。さらには遅延造影による心筋障害など付加的情報を得ることも可能である。
ここでは自験例を中心に、心臓MRIの活用事例について可能な限りご紹介したい。
修正大血管転位は心房心室、心室大血管不一致のみならず、VSD(60~80%),肺動脈狭窄 / 閉鎖(30~50%),房室弁異常(14~56%)、進行性房室ブロック(22%)等を合併する幅広いスペクトラムの先天性心疾患である。小児期の治療戦略は大きくFontan候補と両心室修復の2つに大別される。心臓MRIは解剖学的情報に加え、左右心室容積(機能)および各血流量を経時的に評価でき、その方針決定に大きな役割を果たす。特にanatomical repairへの適性評価として、左室容積および心筋重量の経時的定量は重要である。
一方、50歳までに8割が三尖弁逆流を、3~7割が心不全を発症することが大問題となっている体心室右室例の、右室機能・三尖弁逆流量を経時的に追跡し、薬物療法の効果判定や外科的介入時期の検討に際しても、極めて重要な情報を提供する。さらには遅延造影による心筋障害など付加的情報を得ることも可能である。
ここでは自験例を中心に、心臓MRIの活用事例について可能な限りご紹介したい。