[II-MSS] 弁護士から見た小児循環器関連の診療と医療安全の視点
医療側の代理人である弁護士として多くの医療事件に携わっている経験に基づいて,医療安全と法律や裁判との関係について取り上げます。限られた時間であることから深く取り上げることは困難ではありますが,例えば,個人としての尊厳等への配慮が医療の基本であること,患者が小児であることにもとづく同意の問題,説明の問題,医療ネグレクトが疑われる場合の対処,循環器にまつわる裁判例の簡単な紹介,法律上の責任の発生根拠,法律上の責任の前提となる医療水準,裁判における医療水準の認定について,その他の医療裁判の実情,カルテ記載を含めた医療記録を残しておくことの重要性,裁判制度の意義や最近の法律改正や最近の裁判例からの将来予想など広く取り上げて,色々な問題点などがあることを理解いただくと共に医療安全の重要性を再認識いただくことを期待しているものです。