[II-P05-1-06] 2年目看護師の先天性心疾患患者に対する看護実践能力を高めるための支援方法の評価
Keywords:看護実践能力の向上, 看護師教育, 2年目看護師
【背景】A病棟では看護師教育に独自の小児クリニカルラダーで看護実践能力向上の支援をしている。ラダーⅡの2年目看護師は、A病棟で新人から教育を行った看護師と小児循環器一般病棟の異動者が対象であり、レディネスの差がある中で同じ到達目標に向けた支援を行うことに困難を感じていた。そこで、2年目看護師の看護実践能力向上への支援方法について報告する。【目的】2年目看護師の先天性心疾患患者に対する看護実践能力向上に対する支援の評価を行う。【方法】2年目看護師は4名(うち部署異動1名)。指導者3名のうち1名は前年度の新人教育担当者とした。異動者には年度初めに新生児看護や動脈ライン管理などA病棟で必要な看護について学習させ、A病棟の2年目と足並みを揃えた。4名が重症度の高い患者の看護をするために必要な知識を学習させた上で、技術は先輩が受け持つ患者のケアに参加させ、技術評価とフィードバックを繰り返した。その後先輩の指導下で患者受け持ちをさせ、指導者間の差を防ぐために情報共有やチェックリストで評価を行った。技術進捗の差は、患者選定の調整や人形を用いての手技指導・練習を行うことで補填した。【結果】必要な看護を習得するために、段階的に経験させチェックリストで振り返りを行うことで、個々の進捗状況に応じた支援体制が調整でき、2年目看護師4名が揃って目標に到達できた。2年目からは「実際に患児を受け持つまでに必要な技術を覚えることができてよかった」などの意見があった。【考察】実際に患者を担当するまでの学習や経験を段階的に行ったことで、看護過程の実践に結び付けることができた。2年目看護師の習得状況をみながら支援体制を調整したことで個々に応じた支援が効果的に行えたと考える。【結論】2年目看護師の看護実践能力向上への支援として、知識・技術を段階的に繰り返し習得する機会を設定し、指導者と2年目看護師間で実践を振り返ることが目標達成に効果的であった。