日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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体育心理学 ポスター発表

[03 心ーポー13] 筋電図を用いたトレーニングシステムの開発およびアバターの応援効果について

〇井上 裕美子1、平 勝斗1 (1.大阪工業大学)

 継続的にトレーニングを行うためには、仲間と行ったり、応援があったりした方が続きやすいと考えられる。しかし、昨今のコロナ禍の影響で、なかなかジム等で仲間とトレーニングする機会が少なくなっている。この状況下では、1人でも手軽に家庭内でできるトレーニング環境が必要と考えられる。そこで、本研究では、家庭内で手軽にできるアバターの応援を付加したトレーニングシステムの開発を行った。また、アバターの応援効果を効率的に引き出すには、どのタイミングからアバターの応援が付加されると良いかについても検討した。
 開発したシステムは、筋力トレーニングとして3分間のカーフレイズを行うシステムとした。アバターの応援効果を検討するため、アバターありとなしのコンテンツを作成し、アバターありでは、アバターの表示時間として3パターン(3分表示、1分経過後表示、2分経過後表示)を作成した。システム構成は、シングルボードコンピュータと制御用PC、ディスプレイとし、家庭内で簡単に利用できる構成とした。シングルボードコンピュータでは、ヒラメ筋から筋電図を測定し、その筋電図波形からカーフレイズの回数を算出した。トレーニング中の画面には、アバター、トレーニング回数、時間表示等を体験者に示した。
 評価実験として、9人の大学生に開発したシステムを利用して貰った。その結果、アバター表示がある方が、継続できそうというアンケート回答が56%であった。また、表示時間としては、アバターを途中から表示させる1分経過後、2分経過後条件で9名中7名から良い変化があると回答を得ることができ、途中から、アバター表示をさせると応援効果が高くなる傾向が示された。今後の展望としては、さらに長期的な利用を考え、ゲーム性やアバターの応援のバリエーションを増す、トレーニングの種類を増やすなどの改良を行う必要があると考えられた。