日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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体育経営管理 ポスター発表

[06 経ーポー01] 体力運動能力調査結果からみるコロナ禍の体育実技の運用と課題

〇河野 隆志1 (1.東都リハビリテーション学院)

2020年初頭の新型コロナウイルス感染症の急速な拡大により、対面授業からオンライン授業へと教育形態が変更された。体育実技科目の特性上、オンライン授業による教育活動においては、大幅な授業内容や教授方法等の変更が余儀なくされた。体育実技においては、毎年度の授業開始時に体力運動能力調査を実施し、当該年度の履修学生の体力運動能力を踏まえ、授業内容の設計や教授方法の工夫、傷害予防等に活用している。体力運動能力は、学年の進級とともに運動やスポーツ機会が減少することで、低下する傾向にある。2020年度の履修学生においては、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言の発出等、日常生活に大きな活動制限を受けたこともあり、一層、運動やスポーツの機会が減少した。体育実技においては身体活動の機会を確保するために、通年に渡り毎週、5分程度の高強度インターバルトレーニングをオンライン授業内で実施した。これまでの授業に比べ、授業毎の身体活動量や負荷は低いものと推測されるため、体力運動能力は例年以上に低下していると考えられる。そこで2021年度の履修学生の体力運動能力について、2017年度と2019年度の体力運動能力調査結果と比較し、体力運動能力や運動・スポーツ実施状況等の実態について明らかにする。履修者は理学療法士を目指す学生であり、対象者の運動器リハビリテーションや健康増進の一翼を担うため、自身が健康であることが必要である。体育実技の科目到達目標は、運動やスポーツの有用性を理解し、生涯にわたり運動やスポーツに親しむ習慣を習得することである。新型コロナウイルス感染症下においても、体育実技の科目到達目標を達成することは不可欠であり、体力運動能力調査結果から体育実技の運用や課題について検討する。