[09 方ーポー36] サッカーの状況把握に対する選手目線映像と空撮映像との比較
近年、ドローンでの空撮映像の使用がサッカーなどの屋外の競技を中心に増加している。俯瞰的に撮影できるドローンの映像はピッチの状況把握に有用であると考えられるが、どのような点が有用であるかについて検討がなされていない。そこで本研究は、サッカーの攻撃をモデル化した場面の映像を用いて、選手目線に近いグラウンドレベルで撮影した映像と、ドローンの空撮映像ではどちらの方がピッチの状況把握に有用か検討することを目的とした。
被験者は、サッカー未経験者およびサッカー経験年数が5年以上の者それぞれ10名であった。サッカーの攻撃場面(攻撃4人、守備3人)をモデル化した試技を12パターン行った。試技では7人の選手すべてに動きを教示し、必ず攻撃側の1人がフリーになるように設定された。試技を地面に三脚を設置しての撮影(選手視点映像)とドローンで撮影(俯瞰視点映像)の2つの方法で撮影した。撮影した動画は1人の選手がフリーになったタイミングで終了するように編集された。被験者は映像を見て、どの選手がフリーになったかを回答した。回答が正解の場合は1点とし、それぞれの映像で合計点を算出した。2要因分散分析を用いて、サッカー経験および視点の違いによる正解数の差を比較した。
選手視点映像では未経験者と経験者に有意差が認められた一方で、俯瞰視点映像では有意差は認められなかった。また未経験者において選手視点映像の回答と俯瞰視点映像の回答に有意差が認められ、経験者では視点間に有意差は認められなかった。
サッカーの未経験者は経験者に比べてサッカーの状況把握能力が劣ると推察できる。実際に選手視点映像において正解数が低い結果であった。しかしながら、未経験者でも俯瞰視点映像では点数が向上し、経験者との差は認められなかった。これらのことから、俯瞰視点映像は選手視点映像に比べてピッチの状況把握に有効であると考えられる。
被験者は、サッカー未経験者およびサッカー経験年数が5年以上の者それぞれ10名であった。サッカーの攻撃場面(攻撃4人、守備3人)をモデル化した試技を12パターン行った。試技では7人の選手すべてに動きを教示し、必ず攻撃側の1人がフリーになるように設定された。試技を地面に三脚を設置しての撮影(選手視点映像)とドローンで撮影(俯瞰視点映像)の2つの方法で撮影した。撮影した動画は1人の選手がフリーになったタイミングで終了するように編集された。被験者は映像を見て、どの選手がフリーになったかを回答した。回答が正解の場合は1点とし、それぞれの映像で合計点を算出した。2要因分散分析を用いて、サッカー経験および視点の違いによる正解数の差を比較した。
選手視点映像では未経験者と経験者に有意差が認められた一方で、俯瞰視点映像では有意差は認められなかった。また未経験者において選手視点映像の回答と俯瞰視点映像の回答に有意差が認められ、経験者では視点間に有意差は認められなかった。
サッカーの未経験者は経験者に比べてサッカーの状況把握能力が劣ると推察できる。実際に選手視点映像において正解数が低い結果であった。しかしながら、未経験者でも俯瞰視点映像では点数が向上し、経験者との差は認められなかった。これらのことから、俯瞰視点映像は選手視点映像に比べてピッチの状況把握に有効であると考えられる。