日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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学校保健体育研究部会 » 【課題C】体育・スポーツ健康科学は学校保健体育の進展にいかに貢献できるか

学校保健体育研究部会【課題C】口頭発表⑤

2021年9月8日(水) 13:45 〜 15:15 会場14 (Zoom)

座長:松田 恵示(東京学芸大学)

14:30 〜 14:45

[学校保健体育-C-25] 教員の経験年数別にみたACP活動への関心度

*馬渕 圭太1、大坪 健太2,3、春日 晃章4 (1. 岐阜大学大学院、2. 兵庫教育大学大学院、3. 日本学術振興会特別研究員(DC2)、4. 岐阜大学)

本研究は、運動不足体力低下がみられる子どもに対して行うアクティブチャイルドプログラム(以降A C P)への教員の興味と関心を経験年数別に検討することを目的とした。対象者は岐阜県内の小学校20校に勤務する123人の教員であった。対象者の小学校に通う児童に対して大学教授及び大学院生が楽しく身体を動かせる運動遊びプログラムを実施しA C Pを体験する活動を1時間行った。その後、教員に対し「A C Pは有意義か」「子ども達が楽しそうだったか」「体育や休み時間に取り入れたいか」「体育に取り入れることは有効か」「A C Pについて詳しく学びたいか」といった全8項目からなるアンケート調査を実施した。教員の経験年数とA C Pへの興味と関心との関連について検討するため、対象者を経験年数1~10年48人の教員をA群、11~20年の21人をB群、21年以上の44人をC群の3群に分けクロス集計表を作成するとともにカイ二乗検定を適用した。分析の結果どの項目においても有意な関連は認めらず、全ての項目に対し9割以上の肯定的な意見がどの年代の教員においても示された。A C Pは有意義か及び子ども達が楽しそうだったかの問いでは9割以上の教員がとてもそう思う、そう思うと回答しており、1度の機会ではあるが多くの教員がA C Pへの理解を示した。体育や休み時間に取り入れたいか体育に取り入れることは有効か問いに対し9割以上の教員が肯定的な回答を示し、体育活動への何らかの導入意欲を持っていると考えられる。A C Pについて詳しく学びたいかの問いに対し教員の9割以上が肯定的な意見を示した。さらに全体の教員の2人に一人がとてもそう思うといった回答を示した。A C Pはどんな教員からみても有効な活動であると推察されるため、今後A C Pに関する教材の配布や講習会の実施などを通して教員に対し情報提供を行うことは必要である。