日本体育・スポーツ・健康学会第71回大会

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測定評価/口頭発表①

2021年9月9日(木) 09:00 〜 09:54 会場9 (Zoom)

座長:村山 敏夫(新潟大学)

09:42 〜 09:54

[08 測-口-04] 一般男女大学生におけるフリーウエイト運動時の酸素消費量及び運動効率

70%1RM強度でのベンチプレス及びパラレルスクワットにおいて

*藤瀬 武彦1、亀岡 雅紀2 (1. 新潟国際情報大学、2. 新潟大学)

ウエイトトレーニング(WT)の三大基本種目のなかのベンチプレスとスクワットは、一般人においても特に重要な種目でありながら、その運動による酸素消費量やエネルギー代謝から評価した運動強度等については必ずしも明らかではない。本研究では、一般男女大学生を対象にバーベルを用いたベンチプレスとスクワットの1RMを測定するとともに、70%1RM強度で10回反復(運動テスト)したときの酸素消費量を測定してMETsや運動効率を算出し、これらの値の男女比較を行った。被験者は日常的にWTを行っていない男子学生17名及び女子学生11名であり、2~3回練習を行わせてから2種目の1RMを測定した。さらに運動テスト時の酸素消費量をダグラスバッグ法により測定してMETsを算出し、またバーベルの移動距離を求めて運動効率を算出した。男女学生の70%1RMはベンチプレスが46.0±9.8㎏及び20.8±3.4㎏、スクワットが68.4±15.8㎏及び39.8±8.4㎏であり、同様に運動テストの酸素需要量は2.03±0.71ℓ(METs18.2)及び0.83±0.27ℓ(同9.6)、4.29±0.98ℓ(同35.7)及び2.64±0.45ℓ(同24.5)、また仕事量は354±91kgm及び146±26kgm、724±188kgm及び383±84kgmであり、以上については各種目全て男女間に有意差が認められた。一方、運動効率はベンチプレスが9.2±4.1%及び9.4±4.3%、スクワットが8.2±2.4%及び7.0±2.1%であり、男女間に有意差は認められなかった。以上の結果から、バーベルを用いたベンチプレスとスクワットを70%1RMで10回行わせたときの運動強度は一般男子学生が女子学生よりも顕著に高いが、運動効率は同等であることが示唆された。