日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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健康福祉研究部会 » 【課題B】 認知機能の維持・改善に運動・スポーツはいかに貢献するか

健康福祉研究部会【課題B】テーマ別シンポジウム/運動から認知へ、認知から運動へ

2022年9月1日(木) 10:30 〜 12:20 第8会場 (2号館2階21教室)

コーディネーター:木伏 紅緒(神戸大学)、細谷 洋子(東洋大学) 
指定討論者:岩沼 聡一朗(帝京科学大学)

[健康福祉-SB-3] 心理的ストレス状況下での認知と運動

*田中 美吏1 (1. 武庫川女子大学)

<演者略歴>
博士(学術)。広島大学大学院生物圏科学研究科を修了後、帝塚山大学経済学部講師、福井大学教育地域科学部講師を経て現職。本学会では「体育心理」専門領域に所属。日本スポーツ心理学会認定上級メンタルトレーニング指導士。
心理的なストレス状況下での運動には、注意や思考などの認知が介在することについて、豊富な理論やエビデンスが存在する。注意に関しては、注意狭隘、注意散漫、意識的処理が関与する。思考に関しては、「~してはいけない」と考えると矛盾にもその運動をしてしまう皮肉課程や、ステレオタイプ、苦手意識などが挙げられる。演者は、これまでに、上記の認知的要因を包含しながら、心理的ストレス(プレッシャー)状況下での運動やパフォーマンスを調べる研究に取り組んできた。本話題提供では、ストレス状況下での認知と運動に関する諸理論を紹介したうえで、演者の研究成果や関連研究を交えながら、ストレス状況下での運動に対する注意や思考の影響について理解を促進することを狙いとする。ストレス状況下での運動への対処を考える際には、これらの認知的要因を考慮することの重要性について、本話題提供を通して議論されたい。