日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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健康福祉研究部会 » 【課題C】 運動不足(不活動)に伴う心身機能の低下をいかに予防するか

健康福祉研究部会【課題C】口頭発表②

2022年9月1日(木) 15:30 〜 16:33 第1会場 (3号館3階301教室)

座長:岩沼 聡一朗(帝京科学大学)

16:02 〜 16:17

[健康福祉-C-07] 吉中式マルチ音楽体操の実践(介)

高齢期の運動を長続きさせる手段と効果

*吉中 康子1 (1. 京都先端科学大学)

1960年にAllenらが、体内総カリウム量から加齢に伴う筋量減少を報告して以来、さまざまな手法を用いて加齢と筋量との関連が報告されている。高齢者は歳をとるに従って徐々に日常生活の活動性や自立度が低下し、筋量や筋力の低下によって、やがて要介護状態に陥っていく。しかし、これまでの研究から運動介入により予防や改善が可能であり、音楽体操によって心身両面での改善がみられた。
 Sarcopenia(加齢性筋肉減弱症)により、一般的に70歳代で20歳代のピーク時に比べ、骨格筋面積が25~30%、筋力は30~40%減少し、50歳以降毎年1~2%程度筋肉量は減少すると報告されている。人生100年と言われる時代に、70歳以降でも楽しめるプログラムが必要となる。
 運動する習慣は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染と重症化のリスを低下させ、ワクチンの効果を高めることを期待できることが、英国のグラスゴー カレドニアン大学やベルギーのゲント大学の研究で明らかになった。
 ウォーキングやサイクリングなどの「活発な運動を週に150分以上」継続して行っている人は、市中感染症の罹患リスクが31%低く、感染症関連死のリスクも37%低いという。
 マルチ音楽体操実施者のコロナワクチン接種後の後遺症や体力・心身面への効果について発表する。