The 72nd Conference of the Japan Society of Physical Education, Health and Sports Sciences

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Oral (Subdiscipline)

専門領域別 » 体育・スポーツ政策

体育・スポーツ政策/口頭発表③

Fri. Sep 2, 2022 4:50 PM - 5:41 PM 第5会場 (2号館4階4E教室)

Chair: Makoto Okamura (Tokai Gakuen University)

5:16 PM - 5:41 PM

[15政-口-07] Research on the popularization policy and implementation effect of Chinese football

Analyzed from the perspective of comparison with Japan

*Yifan Li1, Hiroyuki Horino2 (1. Graduate School of Sports Sciences, Waseda University, 2. Faculty of Sports Sciences, Waseda University)

本研究は、第一に現在実施中の中国サッカー振興政策である「中国サッカー改革発展総体方案」、「中国サッカー中長期発展企画 2016−2050」と日本サッカー振興政策である「JFA 中期計画2015−2022」、「「JFA 中期計画 2021−2024」の中で普及の内容に関して、具体的な政策と政策に対する実施状況を分析し、日中の普及策の施策重点と実施効果を明らかにする。第二にサッカー普及策面で、同じ頃プロリーグを発足させた日中両国と比較すると、現在の日本代表が安定的な好成績を収めるが、中国サッカー代表の成績不向上の原因を検討することが目的である。
本論文の問題意識の出発点では、中国サッカーナショナルチームの成績不向上の原因を解明するということである。なぜ同じ頃にサッカーをプロ化した日本と比べ、コロナ禍が発生する前はビジネスの面では中国の方が規模も大きく、成功しているが、国際試合では日本の方が安定的に好成績を出しているのか。実際に調べてみると、人材育成には複雑な要素がからんでおり、国のスポーツ振興政策や教育制度が影響していることがわかった。
そこで、本論文では(1)国のスポーツ振興政策からサッカーの普及に関わるものを選んで、日中両国で「観客動員数」「施設整備」「登録選手数」「指導者」「若年層試合」「学校サッカー」の視点から実施効果を比較するとともに、(2)サッカー選手の育成に 焦点をしぼって日中の現状と制度を比較した。
上記の研究により、中国のサッカー普及面は、「観客動員数」「施設整備」がすでに日本を超え、「登録選手数」「指導者数」が短期間で日本に追いついている可能性も高い。 しかし、指導者養成制度・育成の質の向上、学校育成現場での資金不足など問題が残っている。さらに「若年層の試合数」と「学校サッカー」の面で日本と大きな差があることが 明らかになった。ナショナルチームの成績向上には、この 2 点で若手育成の強化が必要である。