日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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ポスター発表(専門領域別)

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発育発達(奇数演題) ポスター発表

2022年9月2日(金) 09:00 〜 10:00 第一体育館バスケ1 (第一体育館バスケ)

[07発-ポ-15] 大学時代の競技スポーツと卒後の食事摂取状況との関連性

現在の身体活動量を考慮した検討

*泊 祐葉1、上原 千恵子2,3,5、慎 少帥4,5、鈴木 宏哉1,5 (1. 順天堂大学大学院、2. 香川調理製菓専門学校、3. 女子栄養大学栄養科学研究所、4. 愛知県立大学、5. 順天堂大学)

本研究では、現在の身体活動量を考慮し、大学時代の競技スポーツ経験とその後の食事摂取状況の関連を明らかにすることを目的とした。
体育・スポーツ系学部を卒業した1,890名(男性1,586名、女性304名)を対象に、「順天堂大学同窓生のライフスタイルと健康に関するアンケート」と「brief-type self-administered diet history questionnaire(BDHQ:簡易型自記式食事歴法質問票)」による調査を行った。対象者を大学時代の競技スポーツ経験(運動部活動への所属)の有無で「アスリート」と「非アスリート」に分類した。身体活動量はInternational Physical Activity Questionnaire(IPAQ:国際標準化身体活動質問票)をもとに、現在の週あたり中・高強度身体活動(MVPA)時間(分/週)を算出した。MVPAが150分/週以上を「身体活動充足群」、150分/週未満を「身体活動不足群」とした。BDHQによるエネルギーおよび15食品群を分析項目とし、食品群別摂取量は、密度法(1000kcalあたりの重量[g])で算出した。大学時代の競技スポーツ経験(アスリート・非アスリート)と現在の身体活動量(身体活動充足・不足)をもとに、4群に分類し、現在のエネルギーおよび食品群の摂取状況を比較した。
対象者の特徴は、年齢51.71±16.4歳(男性55.1±15.4歳、女性33.9±7.9歳)、身長169.9±7.2cm(男性171.5±6.4cm、女性161.8±5.4cm)、体重68.1±10.9㎏(男性70.5±9.8㎏、女性55.4±7.0㎏)、BMI23.5±2.9㎏/㎡(男性23.9±2.8㎏/㎡、女性21.2±2.4㎏/㎡)であった。男性ではアスリート・身体活動充足群、女性ではアスリート・身体活動不足群が最もエネルギーを摂取していた(男性2165±542kcal、女性1682±392kcal)。また、男女ともにBMIの値が高かったのは非アスリート・身体活動不足群であった(男性24.3±3.4㎏/㎡、女性21.7±2.7㎏/㎡)。食品群では、男性の非アスリート・身体活動不足群が砂糖・甘味料類と菓子類の摂取量が多かった。
大学時代の競技スポーツ経験とその後の食事摂取状況の関連について、大学卒業後の食習慣は、大学時代のスポーツ経験と現在の身体活動量の影響を受けていることが示唆された。
付記:本研究は、Juntendo Fitness Plus Study(J-Fit+ Study)の一環として行われた。