日本体育・スポーツ・健康学会第72回大会

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ポスター発表(専門領域別)

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体育方法(偶数演題) ポスター発表

2022年9月2日(金) 13:00 〜 14:00 第一体育館バスケ1 (第一体育館バスケ)

[09方-ポ-08] ミニトランポリンを用いたジャンプトレーニングおよびランニングドリルの短距離走能力に対する効果

*山方 諒平1、小川 剛司2 (1. 摂南大学、2. 大阪教育大学)

【背景】陸上競技短距離走のパフォーマンス向上のためのトレーニングとして、ジャンプトレーニング(jumpT)やランニングドリルが行われている。近年、jumpTをトランポリンを用いて行うことで短距離走能力が向上することは報告されているが、陸上短距離選手が行うようなjumpTやランニングドリルをトランポリンを用いて行うことで短距離走パフォーマンスが向上するかは明らかではない。
【目的】陸上競技選手において、トランポリンを用いたjumpTおよびランニングドリルは短距離走パフォーマンス改善をもたらすかを明らかにすることを目的とした。
【方法】16名の大学陸上競技短距離選手はランダムにトランポリントレーニング群(TG)と土トレーニング群(GG)に分けられ、12週間に渡って週4回、jumpTおよびランニングドリルを実施した。TGではトレーニングをミニトランポリン上で行った。トレーニング期間前後において50m走を行い、記録測定および疾走時の動作分析を行った。短距離疾走接地時の地面反力を測定した。ドロップジャンプ(DJ)テストを行い、跳躍高および地面反力を測定した。
【結果・考察】50m走の記録はトレーニングによって両グループとも有意に向上した(p<0.05)。最大疾走局面の疾走動作について、両グループともにトレーニング期間後においてトレーニング前よりも接地時足関節角度の有意な低下(P<0.05)および、支持脚の股関節伸展角速度の増加が見られた。短距離疾走時の地面反力に有意な変化は見られなかった。DJテストにおけるTGにおいて跳躍高および垂直力積はトレーニング期間後に有意に低下した(P<0.05)。
【結語】陸上競技短距離選手においてトランポリンを用いたジャンプトレーニングおよびランニングドリルは、パフォーマンス向上および疾走動作変化に対して、地面で行った時と差がないことが示唆された。