[09方-ポ-21] バスケットボールのポイントガードにおけるアシストの知
バスケットボールのアシストにおける知について
Knowledge of assist passes with basketball point guards
村井大陸
Riku Murai
Don Eddy(1938,p.280)はバスケットボールのポイントガード(以下PG)について「どのポジションのプレーヤーにもそれぞれ役割はあるが、その中で最も重要な役割を担っている」と述べている。また、バスケットボール指導教本には「強豪校と呼ばれるチームには、例外なく優秀なPGが存在する」と記されている。バスケットボールにおいて強いチームを創るためには、優秀なPGがチームに所属することか、優秀なPGを育てることがチームの強化に大きく影響すると考えられる。
アシストは「シュートに結びつくパス」と定義され、ボール保持者がドリブルやスクリーンプレイでDFを自ら崩して仲間のフリーを作ってからパスをするアシストと、ボールを保持していない選手が空いているスペースに動いてボール保持者はパスをするだけのアシストの2つに識別される。
本稿では前者を対象とし、卓越したPGの能力を持つプレイヤーの主観的情報を基に、具体的なアシストパスの動感、アシスト技能の発生に関する語りを抽出する。それらの語りを実践知として明らかにすることで、今後のPGのアシスト能力の指導に活かす基礎資料を得ることを目的とする。