第83回日本公衆衛生学会総会

セッション情報

公募シンポジウム

シンポジウム39:深化する保健師の価値観と能力のコアを確認する -公衆衛生看護のあり方に関する委員会企画-

2024年10月30日(水) 13:40 〜 15:15 第7会場 (札幌コンベンションセンター 204)

座長:曽根 智史(国立保健医療科学院)、平野 美千代(北海道大学大学院保健医療科学研究院)

本シンポジウムでは、国内における公衆衛生看護の新たな取り組みとその成果を報告する。2023年度に全国保健師長会、全国保健師教育機関協議会、および日本公衆衛生看護学会の合同事業の一環として、公衆衛生看護の教育、実践、研究に共通する指針となるコアバリューとコアコンピテンシーについて綿密な検討が行われた。その案について、保健師関連6団体の協力のもとデルファイ調査が実施され、合意形成に基づく明確化が試みられている。
シンポジウムの序盤では、この協創プロセスとその成果を報告する。佐藤美樹先生より国内外の公衆衛生看護の教育と実践のコアの枠組みについての説明が行われ、岡本玲子先生からは保健師関連団体における合意形成のプロセスと最新の動向について紹介が行われる。次に、新しく提案されたコアバリューとコアコンピテンシーが、実際に教育や実践の場でどのように活用できるのかを探るため、教育現場から臺 有桂先生、実践現場から前田 香先生による説明が行われる。
講演やディスカッションを通じて、参加者は我が国における公衆衛生看護の最新のコアバリュー、コアコンピテンシーを深く理解し、保健師教育や保健師活動への連動や応用を考察する機会を得ることができる。本シンポジウムでは、演者、参加者が保健師の「進化・深化・真価」を共に実感し、問いなおしていくことを通じて、保健師の専門性の一層の向上を図り、公衆衛生看護の未来に向けた新たな一歩を踏み出すことを目指している。