第22回日本緩和医療学会学術大会

セッション情報

シンポジウム

[SY12] 学校におけるがん教育

2017年6月23日(金) 10:45 〜 12:15 第9会場 (会議センター 416~419)

座長:林和彦(東京女子医科大学 化学療法・緩和ケア科)、儀賀理暁(埼玉医科大学総合医療センター 呼吸器外科・緩和ケア推進室)

企画趣旨
 次世代を担う子供たちへの対応として、また、保健行政と教育行政の融合施策としてがん教育は非常に重要な課題です。平成24年に公布されたがん対策推進基本計画では、健康教育全体の中でがん教育をどのようにするべきか検討し検討結果に基づく教育活動を実施する事が個別目標として掲げられました。それから5年が経過し、政府と文部科学省が示すスケジュールには「平成29年度から全国展開」と記されています。
 しかし、がんに関する知識と経験が十分ではない教育現場の困惑はなお大きく、いつ、誰が、何を、どの様に、どの位置づけで、どこまで教えるべきか等の基本事項について、あるいは深刻な反応を示す可能性のある児童・生徒とそのご両親への具体的な対応についての疑問や不安が払拭されたとは言い難い状況かと思われます。
 一方、がん教育において、がん治療、特に緩和ケアを担う医療者の役割は重く、また、がん経験者の方の生の声は非常に大きな意味を持ちます。しかし、がんという疾病のみならず「いのち」の事まで含めて子供たちに向け丁寧に分かりやすく語る事の出来る医療者はそうはいません。そして、通常は、医療者もがん経験者も学校教育の現場にはあまり馴染みがありません。
 先を生きる私たち大人の経験が子供たちの成長の糧となる事を願い、この分野の先駆者の貴重なご経験と熱い思いを伺いながらこれからのがん教育について皆さまとともに考えて参りたいと思います。

林 和彦 利益相反1 〜 13:該当無し
儀賀 理暁 利益相反1 ~ 13:該当無し