Anthony L. Back, MD1, Cynda Hylton Rushton, PhD, RN, FAAN2 (1.Division of Oncology, Department of Medicine University of Washington, 2.Johns Hopkins University)
セッション情報
ワークショップ
[WS1] GRACEワークショップ:コンパッションを育む研修会
2018年6月16日(土) 08:30 〜 11:30 ワークショップ会場 (神戸国際会議場 501)
座長:恒藤 暁(京都大学大学院医学研究科 人間健康科学系専攻、京都大学医学部附属病院 緩和医療科),朴 順禮(慶應義塾大学 看護医療学部)
事前申込制
恒藤 暁 利益相反1~13:該当無し
朴 順禮 利益相反1~13:該当無し
企画趣旨
GRACEは、医療人類学者であり仏教の師でもあるジョアン・ハリファックス老師がケアする自分自身のあり方や死生観について体験的に探求する「Being With Dying(死にゆく過程と共にあること)」というプログラムを、最新の脳科学や認知科学の成果に基づいて整理し、コンパッション(compassion:慈悲心・思いやり)に根ざしたケアのあり方を育むために構築されたトレーニングです。
コンパッションは、苦しんでいる人をケアしたいという感情と、その苦しみを取り除きたいという動機の2つの構成要素から成り立っていると考えられていますが、そこには具体的に何をすればよいかが明確ではありません。ハリファックス老師は、その点について環境との相互作用性を取り入れた行為的な観点から、注意と感情(Attention and Affect)、バランス(Balance)、意図と洞察(Intention and Insight)、分別(Discernment)、身体性と関わり(Embodiment and Engagement)の頭文字をとり「行為的コンパッションのABIDE(遵守する)モデル」と名付けました。GRACEはこのモデルを基盤として展開されています。
全体の構成は、1)Gathering attention(注意を集中させる)、2)Recalling intention(動機と意図を想い起こす)、3)Attunement to self/other(自己と他者の思考、感情、感覚に気づきを向ける)、4)Considering what will serve(何が役に立つかを熟慮する)、5)Engaging and Ending(行動を起こし、終結させる)とGRACEそれぞれの頭文字をとった5つのパートと、イントロダクションとまとめを含めた7部で構成されています。具体的なエクササイズでは、マインドフルネスや様々なペアワークなどを通じて、感覚レベル、感情・情動レベル、そして思考・認知レベルの3つのレベルを明確に区別しながらも、自分と他者へのコンパッションを体現していく術を学びます。
今回はハリファックス老師と共に指導に当たっている、ジョン・ホプキンス大学看護倫理学部のシンダ・ラシュトン教授とワシントン州立大学医学部のアントニー・バック教授によるワークショップとなっています。
演者
Professor Cynda H. Rushton, PhD, RN, FAAN(School of Nursing, Johns Hopkins University)
研究責任者:筆頭演者自身利益相反1~13:該当無し
Professor Anthony L. Back, MD(Division of Oncology, Department of Medicine, University of Washington)
研究責任者:筆頭演者自身利益相反1~13:該当無し