第120回日本精神神経学会学術総会

セッション情報

委員会企画シンポジウム

委員会企画シンポジウム14
災害派遣精神医療チームDPAT発足から10年、これからの災害精神支援の課題と展望

2024年6月21日(金) 13:25 〜 15:25 B会場 (札幌コンベンションセンター 1F 大ホールA)

司会:高橋 晶(筑波大学医学医療系災害・地域精神医学/茨城県立こころの医療センター/筑波メディカルセンター病院精神科),重村 淳(目白 大学保健医療学部)
メインコーディネーター:高橋 晶(筑波大学医学医療系災害・地域精神医学/茨城県立こころの医療センター/筑波メディカルセンター病院精神科)
サブコーディネーター:重村 淳(目白 大学保健医療学部)

委員会:災害支援委員会

災害派遣精神医療チーム DPAT( Disaster Psychiatric Assistance Team) 制度が発足して 10 年余が経った。DPATは大規模災害後の被災地域に派遣され、精神科医療・精神保健活動の支援を実施する。広島土砂災害(2014 年)、熊本地震(2016 年)、九州北部豪雨(2017 年)、ダイヤモンド・プリンセス号におけるCOVID-19 対応(2020 年)など、数多くの派遣活動が行われ、事前教育・訓練が全国レベルで展開されてきた。派遣活動が標準化される一方で、派遣開始・終結のタイミング、既存医療体制・他派遣チームとの連携、COVID-19 のような自然災害以外の事案対応など、新たな課題が顕在化している。また日本を取り巻く世界の環境も、想定外の状況になってきている。そのような中で、今後日本で起こる様々な災害に対して、DPAT がこれからの10 年を見据えて、進化していく必要性もある。今回は、DPAT、DMAT、地域の精神保健を支える精神保健福祉センター、被災体験の観点などから、シンポジストに登壇いただき、それぞれの立場から、DPAT 設立前、設立から10 年、これからの10 年をお話いただく予定である。このシンポジウムでは、DPAT の活動を検証しながら、生じている課題を多角的に捉える。それらをもとに、諸課題を解決して、より効果的な災害精神医療システムに寄与するための論点を明確化していく。

富田 博秋1,2,3,4, 國井 泰人3, 濱家 由美子3, 日野 瑞城3, 内海 裕介2, 冨本 和歩2, 瀬戸 萌2 (1.東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野, 2.東北大学病院精神科, 3.東北大学災害科学国際研究所 災害精神医学分野, 4.東北大学 東北メディカル・メガバンク機構)

高橋 晶 (筑波大学医学医療系災害・地域精神医学/茨城県立こころの医療センター/筑波メディカルセンター病院精神科)