年会長挨拶
この度、日本薬物動態学会第30回年会を2015年11月12日(木)から14日(土)の3日間、東京都江戸川区のタワーホール船堀において開催させていただくことになりました。
近年の薬物動態研究の進歩は著しく、薬物動態に起因する創薬の問題点は大幅に改善されたと言っても過言ではありません。しかし、創薬の最終的な成功確率は改善されていません。こうした背景において、薬物代謝研究や薬物トランスポーター研究の先端研究をリードしてきた日本薬物動態学会の研究者の皆様が、これから貢献すべき分野について、さらに、新しい世代の研究者に今伝えるべきことについて考え、ヒントを掴んでいただく年会になることを願いまして、第30回年会では、「新しい世代の薬物動態研究」を年会テーマとして掲げました。
本年会では、第28回年会に続いて、シンポジウムを多く設定する予定です。また、理事会メンバーが主導となる12のDIS(director’s initiative session)グループによって、殆どのシンポジウムを企画いたします。また、例年どおりの特別講演やフォーラムも予定しています。懇親会のほかに、ミキサーとして学生会員と企業の若手研究者が集える場も企画する予定ですので、若い方々の積極的なコミュニケーションに役立てて頂ければと思います。
本年会では、抄録集は電子媒体を採用し、プログラム集のみを印刷媒体として配布させて頂きます。学会終了後に感想をお寄せ頂けますと幸いです。
薬物動態学会では、12年前からグローバル化への対応を目指して、英語化を推進してきました。本年会でも基本的にはこれまでの方針を踏襲します。しかし、シンポジウム等では、幅広い分野を積極的に取り入れますので、馴染みの薄い領域の内容は、日本語セッションも設定いたします。
最後に、30周年を節目として、今後の新しい世代の薬物動態研究について有意義な討議ができる会となりますことを期待して、開催のご挨拶とさせて頂きます。
日本薬物動態学会第30回年会
年会長 横井 毅