日本放射線技術学会 近畿支部 第61回学術大会

講演情報

一般演題

放射線治療 管理

2018年1月20日(土) 17:10 〜 18:00 第2会場 (2階 鳳凰の間(西))

座長:田中 義浩(京都第一赤十字病院)、矢能 稔啓(兵庫県立粒子線医療センター)

17:50 〜 18:00

[44] 異なる評価点線量検証法を用いたVMAT検証結果の分析

*山下 祐美恵1、小野坂 哲1、米屋 勇佑1、大島 徹也1、谷 正司1、大谷 侑輝2 (1. 大阪急性期・総合医療センター、2. 市立貝塚病院 放射線科 放射線治療部門)

【目的】当センターでは2016年より,円筒型検出器アレイ(ArcCHECK)を用いてVMATにおける線量分布検証および評価点線量検証を同時に行っている.評価点線量検証においては,TG119に紹介された相対的な評価点線量検証法(以下相対測定法)を用いてきた.今回,その検証結果の分析と,従来の絶対線量評価法(以下絶対測定法)との比較を行ったので報告する.

【方法】リニアックはNovalis Tx,線量検証用ファントムはArcCHECK,線量計はCC04を使用した.治療計画装置はEclipse Ver.13.6で,線量計算アルゴリズムはAAAを用いた.2016年4月〜2017年9月までの前立腺,頭頚部および体幹部定位の240プランを相対測定法で検証した結果を度数分布で表し,平均値,標準偏差で評価した.また,IMRT物理技術ガイドライン2011に記載されている絶対線量評価法(以下絶対測定法)での検証結果と比較した.

【結果】相対測定法では0.371±2.661%,絶対測定法では0.430±2.608%となった.

【考察】相対評価法と絶対評価法での結果に違いはほとんどなく,相対測定法の簡便性を考慮すると,この優位性が証明できたと言える.またこの結果を元に,今後の検証での許容・介入レベルを見直すことも考慮する.