第27回近畿臨床工学会

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COVID-19①

座長:中村 拓生(明石市立市民病院 臨床工学課)、杉浦 正人(関西医科大学香里病院 腎臓病センター医用工学室)

[09-03] 当院におけるCovid19陽性透析患者の対応

*塩竈 和也1 (1. 社会医療法人 生長会 府中病院 臨床工学室)

緒言
当院は病床数380床、透析病床数74床を有する地域医療支援病院である。2020年11月から2021年5月においてCovid19陽性透析患者(以下陽性患者)延べ4名の透析治療を経験したので、当院での事例を発表する。



透析室及び一般病床について
当院は南館及び東館4階に透析室があり、西館4階には一般病床を有する。透析室は南透析室39床(多人数35床、個室4床)、東透析室35床(多人数34床、個室1床)で構成されており、陽性患者は南館と繋がっている西館4階に入院されていた。



感染対策
日本透析医会発行の「透析施設における標準的な透析操作と感染予防に関するガイドライン(五訂版)」を元に以下感染対策を行うこととした。



患者入室から退室までの流れ
・陽性患者は個室管理。
・陽性患者は入室時間をずらすため12時入室。
・透析原液のリキッドタンクは事前にビニール袋で覆い設置し、使用後は次亜塩素酸ナトリウム溶液1,000ppm相当のワイプで清拭後個室から外に出す。
・入室時間の30分前までに個人装置のセットアップが完了するように調整。
・陽性患者移動時はグリーンゾーンを通るため、患者にはサージカルマスクを装着し付きそう看護師はPPEを装着して対応した。
・陽性患者は廊下に面した個室へダイレクトに入室後、個室内で体重を測定した。透析終了後も入室時と同様の対応を行った。



透析の開始及び透析中の管理
・入室時はPPE装着。
・必要最低限のスタッフで対応できるよう入室するスタッフを限定し、患者管理は看護師が、機械のトラブル時はCEが対応することとした。
・陽性患者の対応をした看護師は、他患者の対応をしなくていいように、日勤者を対応者としてあてるよう工夫をした。



結語
看護師とCEで協業し、陽性患者述べ4人、透析述べ回数15回の対応を行った。患者の移動および透析の対応によるスタッフへの感染および、患者間感染は0であり、今回の対応は大きな問題がなかったものと言える。