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内視鏡

座長:大山 寛子(加古川中央市民病院 臨床工学室)、高橋 俊将(京都府立医科大学附属病院 医療技術部 臨床工学技術課)

[12-03] 臨床工学技士増員による内視鏡業務への影響について

*猪飼 哲平1 (1. 社会医療法人 誠光会 草津総合病院)

臨床工学技士増員による内視鏡業務への影響について

社会医療法人 誠光会 草津総合病院 臨床工学部
○猪飼哲平、岡由莉奈、吉田新、日岡昭博、山本哲也、廣畑直実

【背景】
 当院では、2020年7月より内視鏡センターが改築され、新たに検査室が2室追加された。伴って検査数、治療数が増加し看護師と臨床工学技士(以下CE)の人員が不足した。そのため2020年9月から新たに2名のCEが増員され、現在計5名のCEが勤務している。

【目的】
 内視鏡センター改築に伴う検査数、治療数増加によって看護師、看護助手の負担は増大した。そこで看護師、看護助手の業務を分散しCEもそれら業務を行うようにした。また、内視鏡業務では多様な医療機器を使用数が多くスコープの使用数も増加したため、日頃のメンテナンスを見直し強化した。今回はCEの増員による内視鏡業務への影響について報告する。

【方法】
 臨床工学技士会内視鏡業務指針に則り、看護師と看護助手が行ってきた始業前の準備(スコープ取り付け、物品準備等)、検査中の処置具を用いた介助、使用後のスコープの回収と洗浄等を行う。また内視鏡システム、高周波手術装置、ベッドサイドモニター、スコープ自動洗浄機の始業点検用のチェック表を作成。スコープの定期点検を3ヶ月から2ヶ月に1回に短縮。単回使用物品の個数管理を行った。

【結果】
 CEの内視鏡業務増員により看護師の負担は軽減され、記録や薬剤準備、患者のケアに専念できるようになった。機器のトラブルが起こった際はCEが対応できるため安心だという意見もあった。
 また、機器メンテナンスの見直しにより機器の故障やトラブルが減少した。当院で使用しているOLYMPUS社製のスコープの修理台数は増加したが、軽修理の割合が多く大きな故障を未然に防ぐことができた。

【考察】
 新たにCEの数を増やすことによって個人の業務負担は軽減され、使用機器の管理体制も強化された。そのためより安全な医療の提供に繋がると考えられる。