16:35 〜 16:55
[22-10] アルカリ⾦属との複合酸化物を経由する⽩⾦の酸溶解プロセスの開発
司会:丹野 文夫(三井金属鉱業)
湿式法によるPt回収では、通常、Ptを酸化、溶解させるために王水や塩酸-塩素ガスなどの強力な酸化剤を含む酸が用いられる。本研究では、有毒な酸化剤を用いることなくPtを酸に溶解させるため、Pt含有複合酸化物を経由する手法について検討した。Pt含有複合酸化物であるLi2PtO3とNa2PtO3は、Pt黒とLi2CO3、およびNa2CO3の混合物を空気中、600−800°Cで焼成することで得た。得られたPt含有複合酸化物の塩酸に対する溶解特性を誘導結合プラズマ発光分光分析法により評価した。その結果、Li2PtO3とNa2PtO3は塩酸に対して容易に溶解できること、および、結晶中のPtよりもアルカリ金属の方が優先的に溶出することがわかった。また、塩酸にCaCl2を添加することで、Ptの溶出速度が大幅に増加したことがわかった。この理由は、溶液中の塩化物イオン濃度の増加により、溶解生成物である錯イオン[PtCl6]2−の形成が促進されたためと考えられる。Ptとアルカリ金属イオンの溶出挙動、および粒子特性に基づき、Pt含有複合酸化物の溶解機構について議論した。
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