16:40 〜 17:00
[26-11] 粒状体個別要素法による鉄筋コンクリートモデルの構築
司会:崎 彰久(秋田大学)
放射性廃棄物の地層処分施設においては、支保・構造躯体等にセメント系材料が考えられている。セメント系材料にひび割れが生じた場合、そこを流路として地下水が流れる可能性があることから、ひび割れによる変形挙動、及びその帰結として生じる透水特性の変化を評価することは処分施設の長期挙動評価を行う上で重要である。しかし、セメント系材料、特に鉄筋コンクリートは金属材料、セメント、骨材による複合材料であり、従来の連続体モデルによる手法では、その複雑なひび割れ発生、伸展挙動を個別に評価するのは困難である。本研究では、解析対象の粒子規模の微細構造を直接表現することができ、現実のひび割れの発生過程に忠実なモデル化が可能である粒状体個別要素法(DEM)を用いて、鉄筋コンクリートを対象とした新たなモデルの構築を行った。その結果、コンクリート-鉄筋共有粒子を導入したDEMモデルを用いることによって、過去に行われた室内での鉄筋コンクリート供試体の一軸引張試験におけるひび割れ発生挙動を定性的に再現することができた。本研究の一部は、経済産業省の委託事業「セメント材料影響評価技術高度化開発」(平成24年度)の成果である。
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