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[36-02] 地殻内流体流動場モデルのスケールアップのためのデータプロセッシング
地殻内流体流動モデルの構築には,ラボスケールの情報からフィールドスケールへのスケールアップが重要である。しかしながら,フィールドスケールのき裂の開口幅分布の実測は困難であり,開口幅分布は数値的にモデル化せざるを得ない。本研究では,岩石き裂表面が有するフラクタル性を利用して,スペクトル近似法によりフィールドスケールのき裂表面形状を生成することを試みた。まず,ラボスケールの花崗岩引張き裂の表面形状を測定し,任意のスキャンラインの高さ分布のフラクタル次元および標準偏差(粗さ)を算出する。これらの値を用いて,フィールドスケールのき裂の高さ分布の,長波長成分のパワースペクトル密度および標準偏差を決定した。さらに,生成したき裂面(上面)と対応するもう一つのき裂面(下面)では,フラクタル次元および高さの標準偏差は上面と同じであるのに対し,短波長成分は一意に決定されないため,二面間の相関に更なる制約条件を与える必要がある。このように二面のき裂表面を生成し,上下二面の接触面積の定常性(かみ合ったき裂:約60%,せん断変位を有するき裂:約40%)を考慮してフィールドスケールのき裂開口幅分布をモデル化した。
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