資源開発技術

[PY-78] Waste Rejection on Seafloor by Hydro-cyclone for Economic Seafloor Massive Sulfide Mining

^○竹田陽亮¹, 山崎哲生¹, 新井励¹, 中谷直樹¹ (1.大阪府立大学大学院工学研究科海洋システム工学分野)

Keywords:海底選別手法, 比重選別, ハイドロサイクロン, 海底熱水鉱床

日本は金属資源のほぼすべてを輸入に依存しており，なおかつその生産は特定少数国に偏っているため，我が国への供給構造は極めて脆弱である．そこで，近年日本のEEZ内でも豊富な資源量が確認されている海底鉱物資源の探査が進められているが，環境保護意識の高い日本において，開発する際に揚鉱される不要脈石の莫大な処理費用が，海底鉱物資源の商業生産に向けた課題の一つになっている．その解決策として，揚鉱前に不要脈石を低減する海底一次選別が提案されている．本研究では，その手法としてハイドロサイクロンを用いた比重選別手法を提案した．この装置は，粒径が等しく比重差のある複数の粒子が流入管から投入された際に，沈降速度，遠心力の違いにより，比重の小さいものと大きいものをそれぞれ上流管と下流管から分離して排出する比重選別機能を持つ．本研究では，想定する実機と内部フルード数を一致させた模型を製作し，模型内の流動状態を3次元電磁流速計により計測した上で，粉体の単体投入，混合投入それぞれの場合における選別効果を確認することで，ハイドロサイクロンによる海底一次選別手法の適用可能性を検討し，良好な結果を得た．