資源・素材 & EARTH 2017(札幌)

講演情報(2017年8月24日付)

若手ポスター発表(Poster:MMIJ Students and Young Researchers)

環境(Environment)

2017年9月26日(火) 15:30 〜 17:30 ポスター会場1 セミナー室・ホワイエ (フロンティア棟2F/Fl. 2.,Build.Frontier, Seminar Room2 & Foyer)

15:30 〜 17:30

[PY1-19] 3次元地圏流体シミュレーションによる人形峠鉱さいたい積場のトレーサー解析

○川﨑 遥平1、八木澤 真1、福田 宏樹1、ジュセッペ グラナタ1、所 千晴1、小原 義之2 (1. 早稲田大学、2. 日本原子力研究開発機構)

キーワード:鉱山廃水、地圏流体シミュレーション、地下水涵養/湧出

鉱山廃水は、坑道及び捨石たい積場に流入する雨水および地下水に各種有害金属元素が溶出することで発生する。そのため、その発生量を左右する雨水や地下水の流動を把握することは、効果的な鉱山廃水発生量減少策を選択する一助となる。
本研究では、人形峠において、現在、鉱山廃水等が一時的に導入され、一部の有害イオンの除去機能も期待されている鉱さいたい積場を対象とした。周辺における地下水位観測データおよび水収支より、鉱さいたい積場には地表水や地下水が流入していることが明らかとなっている。そこで、対象地域に地圏流体シミュレーションを用いてトレーサー解析を行うことで、鉱さいたい積場への地表水流入や地下水湧出の実態を解明することを目的とした。トレーサーには反応不活性なSiを採用し、鉱さいたい積場外部より流入する地表水量は平均降雨量および集水域の面積によって決定した。外部からの流入をすべて地表水として解析したケースでは、解析値と実測値に差異が認められた。一方、外部からの流入として地表水および地表水の一部が浸透して生じた地下水の流入を考慮して解析したケースでは、地下水の流入が鉱さいたい積場内部に確認され、よりよい再現性を得た。

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