15:30 〜 17:30
[PY1-36] 水添加エージングによる石炭フライアッシュ(CFA)含有有害成分の固定化
~CFAの化学的特性とエージング効果の関係性評価~
キーワード:石炭灰、有害成分、固定化、エージング、有効利用
石炭火力発電所で発生する石炭灰のなかでも,特に発生量が多い石炭フライアッシュ(CFA)は,日本国内においてセメント混合材などに有効利用,または埋立処分されている.CFAは,人体や環境に対して有害であるホウ素,ヒ素,フッ素,クロムなどを含有しており,回収後のCFAが多量の水と接触することで,これら有害成分の一部が容易に溶出することが問題となっている.その対策として,我々の研究グループではCFAに少量の水を混合後,一定期間静置する「水添加エージング」を行うことで,有害成分の固定化が可能であることを見出してきた.一方で,その効果の大きさは,CFAの種類や性質によって大きなばらつきがあった.そこで,CFAの化学的特性と水添加エージング効果の関係性について,CFAのpHや構成成分含有比,酸・アルカリ可溶態成分比,水添加エージング前後における主要成分・有害成分の溶出挙動を調査した.その結果,水添加エージングの効果は,CFAのpHや酸化カルシウム含有量,CFA中ガラス成分の性質,pH経時変化などに基づき2つのタイプに分類された.このタイプ分けの方法は,有効利用が可能な石炭灰のスクリーニングにも応用可能である.
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