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[PY1-39] POA-mを用いたロジウム分離における各種不純物の影響
キーワード:ロジウム、リサイクル、沈殿分離、POA-m
白金族金属(PGM)のリサイクルは、一般的に、塩酸浸出と溶媒抽出法を組み合わせた湿式プロセスによって行われることが多い。しかし、PGMの一種であるRhは、高濃度の塩酸浴中で塩化物錯体として安定であるため、溶媒抽出法での分離は難しく、他の金属を回収した後の最終工程で回収されている。この問題を解決するため、本研究グループでは、高濃度の塩酸浴中でRhのみを選択的に沈殿回収できる新規沈殿剤POA-mを開発した。この沈殿剤はRh, Pt, Pdを含む高濃度塩酸溶液中でRhの選択的な沈殿回収が可能である。今回はPOA-mを用いたRh分離における不純物(ベースメタル)の影響を調査した。ベースメタルにはAl, Cu, Fe, Ni, Znを用い、塩酸濃度とベースメタル濃度の影響を調査した。塩酸濃度を1~8 mol / Lの範囲で変化させ、その影響を調査したところ、5 mol / L以上でRhに選択性を示した。一方で、ベースメタルについてはいずれの塩酸濃度でも沈殿は確認されなかった。ベースメタル濃度の影響について検討した結果、液中のPGM濃度に対して100倍の濃度のベースメタルが含まれている場合、Rh沈殿率が約20%低下した。特に、Cuの存在が、Rhの沈殿率低下に寄与している可能性が示唆された。
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