資源・素材 & EARTH 2017(札幌)

講演情報(2017年8月24日付)

若手ポスター発表(Poster:MMIJ Students and Young Researchers)

高温素材プロセッシング(High-temperature materials processing)

2017年9月26日(火) 15:30 〜 17:30 ポスター会場1 セミナー室・ホワイエ (フロンティア棟2F/Fl. 2.,Build.Frontier, Seminar Room2 & Foyer)

15:30 〜 17:30

[PY1-68] B2O3-REBO3系偏晶反応を利用したEVモーターコアからの乾式三相分離レアアース回収プロセス

○山本 尚弘1、工藤 正美2、山口 勉功1、小川 和宏3、大村 正志3 (1. 早稲田大学、2. 岩手大学、3. 日産自動車株式会社 材料技術部)

キーワード:レアアース、電気自動車、ホウ素、リサイクル、乾式

環境に優しい車としてElectric Vehicle(EV)が注目されており、EVの普及にはEV用モーターとして大量のRare Earth Elements(REE)系磁石が必要です。現在中国がREE生産量の97%を占め、2009年~のREE危機(価格暴騰)には日本は大きな打撃を受けた。また、将来的な供給危機が予測される。今後、EVの普及に伴い、廃自動車からREEを回収し、リサイクルによりREEを確保する必要がある。
EVモーターコアのネオジム磁石にはNd、Dy、Pr、Tbが含まれ、乾式法で効率よく回収することができる。本研究では酸化物融体の偏晶反応によりREEに富むスラグ相とB2O3に富むスラグ相が二液分離することを利用し、EVモーターコアからREEを回収することを試みた。誘導炉にて炭素るつぼを用いてモーターとB2O3を高温で保持し、空冷し取り出した試料はFe-C相、REEに富むスラグ相、B2O3に富むスラグ相の3相に分離した。REEに富むスラグ相を湿式処理し、REEを蓚酸塩沈殿させ仮焼することで、レアアース酸化物の合計の濃度が99%以上の酸化物を回収することができた。

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