包括的な資源利用の高効率化に向けて

[2304-11-08] Recovery of precious metal from bottom ash by production of cement

○YASUYUKI ISHIDA¹, TAKASHI HANADA¹, TOMONORI TAKEMOTO¹, KOU TAKIZAWA¹, RYO SUZUKI¹ (1. TAIHEIYO CEMENT CORPORATION)

司会：村上 進亮（東京大学）

Keywords:Recovery of material, Recovery of precious metal, bottom ash, production of cement, eco cement

セメント産業はセメントという製品の特性上、その生産規模が非常に大きいこと、さらには原燃料の種類・性状に幅があるという製造工程・品質上の特性を生かして、廃棄物・副産物をセメント製造工程における代替原燃料として受け入れを行い、資源化を進めてきた。当社では前述のセメント(普通セメント)以外に、都市ごみ焼却残渣を主な原料とするエコセメントも製造しており、エコセメントの製造工程ではエコセメントを製造する他、都市ごみ焼却残渣に含まれる銅、鉛、亜鉛等の資源の回収を行っている。近年、研究を進めた結果、エコセメントの製造工程で、前述の金属以外に金、銀といった貴金属も回収可能となった。また新たな取り組みとして、普通セメントの製造工程に物理選別を加えることで、普通セメントの製造工程でも、都市ごみ焼却残渣から貴金属が回収可能なことを確認している。本報告では、エコセメント製造工程および普通セメント製造工程での貴金属の回収技術について述べるとともに、本技術が廃棄物・副産物をセメント製造工程で資源化する際に与える効果についても報告を行う。