一般社団法人資源・素材学会 平成30(2018)年度春季大会

講演情報(2018年2月23日付 確定版)

一般講演

環境・リサイクル

2018年3月29日(木) 09:00 〜 12:00 第4会場 (3号館4F, 35号講義室)

司会:和嶋 隆昌(千葉大学),晴山 渉(岩手大学)

09:00 〜 09:15

[3401-11-01] 高融点金属回収のための溶融塩電解の利用と低温化および電析物形態制御

○篠田 弘造1、佐藤 一志1、打越 雅仁1、秋山 大輔1、佐藤 修彰1、鈴木 茂1、早稲田 嘉夫1 (1. 東北大学)

司会:和嶋 隆昌(千葉大学)

キーワード:溶融塩電解、溶融塩構造、ハロゲン化物溶融塩

高融点金属であるタンタルを回収するためにフッ化物ベースの溶融塩を用いた電解の適用を考えた。本研究では溶融塩中におけるTa原子周囲の局所環境構造と溶融塩組成、電解条件および得られる電析物の形態との関係を調べた。ここで用いた溶融塩は、融点454℃のFLiNaK (46.5LiF-11.5NaF-42.0KF in mol%)がベースとなるが、タンタル電解には700℃以上の高温が必要である。溶融塩中におけるTaの移動度が電解に十分でない可能性を考え、粘度を下げる目的でフッ化物の一部を塩化物で置き換えた組成としたところ、650℃での電解に成功した。しかし溶融試料のTa L3吸収端におけるX線吸収分光測定を実施しTa原子周囲の環境構造を比較すると、純フッ化物溶融塩中ではTaとFが連結した集合体を形成し、一部塩化物を含む溶融塩中では650℃以上でその集合体が分解されることを示唆する結果が得られた。得られた電析物の形態は溶融塩組成、電解条件によりそれぞれ異なっており、局所構造との関係を考察した結果を報告する。

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