水圧刺激・水圧破砕技術の最新動向（1）

[3306-08-01] 水圧破砕亀裂の可視化研究

○陳 友晴¹、直井 誠¹、川方 裕則²、石田 毅¹、赤井 崇嗣³、田中 浩之³、有馬 雄太郎³、高木 是³ (1. 京都大学、2. 立命館大学、3. 石油天然ガス・金属鉱物資源機構)

司会:陳 友晴(京都大学)

キーワード：水圧破砕、亀裂、可視化

近年，シェールガスは非在来型天然ガス資源として大きな注目を集めている．シュールガス開発は，水平坑井掘削技術，1本の水平坑井の複数箇所で水圧破砕を行う多段階水圧破砕技術の発達によって，経済的な採掘が可能となった．
効率的なガス生産のためには，水圧破砕によって造成された亀裂が，貯留岩となる頁岩中でどのように進展し，どのような状況になるのか，詳しい情報が必要である．しかしながら，地下深部で進展した亀裂を直接観察することは不可能であり，その状況については，よく分かってないことも多い．そこで，破砕流体として水と粘性が大きく違わない熱硬化性樹脂であるメチルメタアクリレートを用いて，実験室規模での水圧破砕実験を行い，破砕直後に供試体を加熱することによって，浸透した樹脂を供試体内に固定し，亀裂の状況を精度良く観察する手法を開発した．また，供試体表面に設置したAEセンサを用いて，破砕実験中に起こるAEを計測し，水圧破砕による亀裂の進展状況を解析した．発表では，亀裂の観察結果，AEによる亀裂進展状況の解析結果，観察結果とAE解析結果との比較検討等について報告する．