鉱物処理

[2P0102-09-04] Prediction of pH dependent adsorption behavior of chemical compounds extracted by COSMO-RS methods as candidates for new floatation reagents

○TOMA YUKI¹, ATSUSHI IIZUKA¹, ETSURO SHIBATA¹ (1. TOHOKU UNIVERSITY)

Keywords:floatation, COSMO-RS, pH dependent partition coefficient , chalcopyrite, enargite

日本は現在、海外で採鉱・選鉱された銅精鉱を輸入して電気銅を生産している。しかしながら、海外から輸入した銅精鉱にはchalcopyriteなどの銅鉱物のほかにenargiteなどのヒ素含有鉱物も含まれており、ヒ素品位の上昇に伴って製錬所のヒ素処理の負担が増加することが懸念されている。浮遊選鉱法を用いてそれらの鉱物を分離する技術が求められているが、両鉱物の表面性状が類似しているために既存の浮遊選鉱剤では分離が困難であることが知られている。そこで新規浮選剤候補物質の抽出を目的として、過去に当研究室では熱力学物性推算法の１つであるCOSMO-RS法を用いて一万種以上の化学物質に関してpH = 7における鉱物表面への吸着挙動を予測した。その結果、一方の鉱物に特異的に吸着すると予想される新規浮選剤候補となる物質を抽出することに成功した。しかしながら、実装業ではpHを変化させて浮選を行うことが多いことやpHを変えることでより効率的にヒ素含有鉱物を分離出来る可能性があることから、本研究では抽出された候補物質の電離による存在形態の変化を物質収支式と電荷収支式から求めることで分配係数のpH依存性を予測することを目的として研究を行っているので報告する。