一般社団法人資源・素材学会 平成31(2019)年度春季大会

講演情報(2019年1月23日付 確定版)

春季学生ポスター発表

環境

2019年3月7日(木) 15:50 〜 17:20 環境 (6号館 1階)

15:50 〜 17:20

[2P0110-14-03] 超音波処理により水溶液中で合成したZr-MOFsの特性化およびその有害陰イオン吸着除去への応用

○今村 駿介1、ラディシャム ラマ パワクール1、笹木 圭子1 (1. 九州大学)

キーワード:金属有機構造体、ジルコニウム、超音波処理、有害陰イオン

本研究では、水圏環境中の吸着剤としての活路がまだ開けていない新規金属有機構造体(Metal Organic Frameworks; MOFs)の合成を目的としている。MOFsは金属イオンと有機配位子が連続的に配位結合したものである。ここでは金属イオンをZr、有機配位子としてフマル酸を使用している。これまで用いてきた溶媒の沸点以上で固体合成するソルボサーマル合成法ではMOFsを合成するのに約3日の時間を要していた。新たな手法として、化学修飾物質を添加し、超音波処理をし約1日で吸着剤を合成した。これをXRDで結晶格子、BET法で比表面積を測定した結果、ソルボサーマル法で合成したものと同様であった。このことから短時間でのMOFsの合成に成功したと考えられる。次に、この超音波合成法における超音波の照射時間、振動数、化学修飾物質の添加率を変えて吸着剤を合成した。現在は、これら吸着剤の特性化とAs(III)、As(V)、Sb(III)、Sb(V)溶液といった有害陰イオンが含まれる溶液で吸着試験を行っている。これらの結果から新たに合成したZr-MOFsの構造解析と最も適切な超音波処理工程を模索していく。同時に、有害陰イオンとの反応機構についても考察を進めていく。

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