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[3K62109-16-07] 多田銀銅山の西と東―民田千軒の採掘跡の調査を通じて―
キーワード:多田銀銅山、江戸時代、銀山町、民田千軒、地表採鉱
多田銀銅山は、銀銅を生産する多数の鉱山が分布する地域にたいする江戸時代の名称である。兵庫県東部から一部大阪府にかかる東西12㎞、南北10㎞の広がりがある。国史跡に指定されている兵庫県猪名川町銀山町は西部にあり、江戸時代初期に代官所が置かれた地区である。近年、東側の猪名川町民田千軒地区で調査を行ったところ、江戸~明治時代の坑道掘の遺構とともに、近世以前とみられる地表採鉱跡を広い範囲で確認できた。民田千軒地区の東に隣接する川西市国崎地区は、奈良東大寺大仏の料銅を産したという伝承がある。今回確認された遺構は、民田千軒地区で中世以前に銅の生産が始まったことを示唆する。
江戸時代の銀山役所文書では、元禄期に民田千軒で多量の銀銅が産出したこと、江戸時代後期に吹屋が設置されたと書かれている。吹屋は明治時代初期にも千軒製錬所として使用された記録がある。今回の調査で、江戸時代の採鉱遺構を確認できたほか、吹屋=製錬所のスラグ堆積を発見した。
本報告では、民田千軒地区での調査成果を紹介するとともに銀山地区で確認された遺構との比較を行う。
江戸時代の銀山役所文書では、元禄期に民田千軒で多量の銀銅が産出したこと、江戸時代後期に吹屋が設置されたと書かれている。吹屋は明治時代初期にも千軒製錬所として使用された記録がある。今回の調査で、江戸時代の採鉱遺構を確認できたほか、吹屋=製錬所のスラグ堆積を発見した。
本報告では、民田千軒地区での調査成果を紹介するとともに銀山地区で確認された遺構との比較を行う。
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