資源・素材2020(仙台)

講演情報(2020年8月7日付 確定版)

一般講演

湿式素材プロセッシング

2020年9月9日(水) 09:00 〜 11:00 第3会場

司会:八木俊介(東京大学)

10:00 〜 10:20

[2K0301-06-04] 銀およびアンチモンを含有した銅アノードの組織制御

○清水 駿也1、藪根 涼太1、佐々木 秀顕1 (1. 愛媛大学)

司会:八木俊介(東京大学)

キーワード:銅アノード、電解精製、リサイクル

銅製錬において原料に使用される電気電子機器廃棄物の比率が高まると,粗銅中の Ag および Sb の濃度が高まる.粗銅に含まれる Ag は電解精製工程においてアノードスライムとして回収される有価物であるが,Cu の溶解を阻害することも知られている.一方,粗銅中の Sb はアノードから溶解した後に電解浴中で浮遊スライムを形成し,電解プロセスに悪影響を及ぼす.また,高濃度に含まれる Sb がアノード中で偏析すると,Sb が濃縮した網目状の領域が電解時にアノード表面に溶け残るため,Cu の溶解を著しく妨げる.本研究では,Cu–Ag–Sb アノードに熱処理を施し,Ag および Sb による Cu の溶解抑制が緩和される組織が得られるかを調査した.Ag および Sb が網目状に偏析した Cu–5at%Ag–5at%Sb 徐冷合金を一定の温度で保持したところ,Ag と Sb を主成分とする化合相が析出することが確認された.熱処理により Ag と Sb が濃縮した化合物を粒状に成長させれば,不純物元素の偏析により形成された網目状構造が解消されるとともに,Cu 相中に固溶した不純物元素の濃度が下がり,Cu の溶解が促進されると考えられる.本試験の結果を,既存の Cu–Ag–Sb 系状態図と比較し,熱処理の有効性について考察を行った.

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