一般社団法人資源・素材学会 2021年度 春季大会

講演情報(2021年1月29日付 確定版)

一般講演

鉱物処理/リサイクル

2021年3月9日(火) 09:00 〜 12:00 第3会場

司会:芳賀一寿(秋田大学)、三木一(九州大学)

11:00 〜 11:20

[2K0301-08-06] 浮遊選鉱法を用いたヒ素含有銅鉱石からのヒ素の分離と低ヒ素銅精鉱の回収

○佐藤 玄汰1、芳賀 一寿1、柴山 敦1 (1. 秋田大学)

司会:三木一(九州大学)

キーワード:浮選、銅、ヒ素

本研究では、実際の銅鉱山で生産されたヒ素含有銅鉱石を対象にヒ素の除去を目的とする浮選試験を行ったほか、一次浮選により得られた尾鉱に対して銅回収浮選(二次浮選)を行った。浮選試験では、捕収剤(PAX, PEX,Kerosene)、起泡剤(MIBC)の添加が、ヒ素含有銅鉱物と一般的な銅鉱物(黄銅鉱等の非ヒ素銅鉱物)の分離性に及ぼす影響を調べた。浮選試験では、高アルカリ条件下(pH12)で浮選試薬としてPAX 10g/tとMIBC 100g/tを添加した際、ヒ素含有銅鉱物の回収率は89%、非ヒ素銅鉱物の回収率は34%と、両者の回収率の差が45%となった。また、得られた尾鉱に対して銅回収浮選を行った結果、銅の回収率は88%、得られた浮鉱のヒ素品位は0.19%となった。さらに、一次浮選で実操業を想定した条件(高パルプ濃度、粗い粒径、浮選機のスケールアップなどの条件)がヒ素含有銅鉱物と非ヒ素銅鉱物の分離性に及ぼす影響を調査した。PAX 10g/tを添加した場合、パルプ濃度の上昇に伴い分離性が低下することを確認した。
 以上の結果からパルプ濃度10%、高アルカリ条件下においてはPAXを10g/t、MIBCを100g/t添加することでヒ素含有銅鉱物と非ヒ素銅鉱物を分離が可能であることを明らかにした。

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