資源・素材2021(札幌)

講演情報(2021年8月18日付 確定版)

若手・一般ポスター発表

【若手・一般ポスター発表】プロセス・素材分野

2021年9月15日(水) 15:00 〜 17:00 ポスター発表 (Remo)

15:00 〜 16:00

[2P0409-18-03] 2-B(学生発表:修士課程) 1623 KにおけるMnO-CaO-SiO2-MgO系スラグと溶銅間のCo, Niの分配

○岩渕 高規1、山口 勉功1 (1. 早稲田大学)

キーワード:LIB、乾式製錬、分配比、塩基度、活量係数

リチウムイオン電池(以下、LIBという)は電気自動車やモバイル電子製品等の普及により急激な需要の拡大が予想されている。また一方で廃棄物として発生するLIBやLIBの生産工程から発生する工程屑が今後増加すると予想されている。廃LIBにはCo、Ni、Cu、Mn、Liなどの有価金属が含まれており、廃LIBのリサイクルプロセス技術の発展が望まれている。近年、廃LIBのリサイクルプロセスとして、一度に多量の廃LIBを扱え、様々な種類の廃電池に適応可能な乾式製錬を用いたリサイクル法が考えられている。

本研究では、還元雰囲気で廃LIBを高温処理した場合に有価金属であるCo、Niを優先的にCu中に回収することを想定し、1623 KでMgOるつぼを用いてLIB正極材の主成分であるMnを主体としたMnO-CaO-SiO2-MgO系スラグと溶銅間を平衡させ、Co、Niの分配を測定した。そこからMnとCo、Niの分離に適したスラグ組成と酸素分圧の条件の決定を行った。

LX=(mass%X in slag)/[mass%X in Cu]で定義される分配比により、Co、Niが合金相中に回収しやすいスラグ組成と酸素分圧の評価を行った。Co、Niの分配比は低酸素分圧下、低MnO濃度のスラグ組成で低くなり、溶銅相中に濃縮されやすいことが分かった。

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