10:40 〜 11:00
[1K0401-08-05] 鉄鉱石中リン存在状態解明のための溶出特性およびリン酸イオン固定プロセス評価
司会:佐々木 秀顕(愛媛大学)
キーワード:高リン鉄鉱石、イオン吸着、リン酸化合物
リン品位上昇による鉄鉱石劣質化に対応するため、鉄鉱石中のP存在状態分析を進めている。現状では鉄鉱石の主成分であるオキシ水酸化鉄(ゲーサイト)微粒子の集合組織中に濃集していること、リン酸イオンまたはリン酸化合物のかたちで固定化された状態で存在することがわかっている。また鉄鉱石中のゲーサイトには結晶構造中のFeを一部Alが置換しているものが存在する。P K吸収端における微小部X線吸収分光測定結果から、鉄鉱石中のPはゲーサイト表面の吸着リン酸イオンあるいはリン酸鉄化合物の形態をとり、前者はAlが比較的高濃度で共存する環境中に多く、後者はその逆であった。このようなP存在状態は、純ゲーサイトに比べAl置換ゲーサイトの溶解度が低くその表面のAlよりもFeに対して液中リン酸イオンが優先的に吸着した、あるいはAl置換ゲーサイトからAlが優先的に溶出しリン酸化合物を生成せずゲーサイト表面のFeに吸着するなどのプロセスが考えられる。これを確認するために、純ゲーサイトおよび一部Al置換したゲーサイトの酸性水溶液に対する溶出試験およびリン酸水溶液中でのFe溶出再析出によるリン酸鉄生成実験を実施したので、その結果を報告する。
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