資源・素材2023(松山)

講演情報(2023年8月10日付 確定版)

若手・一般ポスター発表(ショート講演)

ポスター発表ショート講演(鉱物処理/リサイクル)[9/13(水) PM 第2会場]

2023年9月13日(水) 13:00 〜 14:16 [第2会場] 4F EL44(共通講義棟C)

司会者:小山 恵史(早稲田大学)

13:12 〜 13:16

[2210-27-04] (学生発表:修士課程)炭素質難処理金鉱石からの金のチオ尿素抽出のためのバイオ酸化および酵素酸化からなる逐次的前処理の最適化

○須山 郁実1、滝本 琉盛1、コジョ コナドゥ1,2、青木 悠二3、笹木 圭子1 (1. 九州大学、2. ガーナ鉱山工科大学、3. 住友金属鉱山株式会社)

司会者:小山 恵史(早稲田大学)

キーワード:炭素質難処理金鉱石、チオ尿素による金抽出、バイオ酸化、酵素反応、逐次的前処理

炭素質難処理金鉱石とは、金粒子が硫化物中に内包しかつ炭素質を含有するもので、従来のシアン抽出法では炭素質が金シアン錯体を吸着し30~70%の回収損失リスクがあるため、金含有量が通常の金鉱石よりも高いにもかかわらず、経済的理由で開発対象外となっている、いわば超難処理金鉱石である。金シアン錯体との相性が悪いこと、シアンの環境負荷が甚大であること、酸性条件での硫化物分解の後続工程として酸性抽出剤が有利であることから、著者らはこのタイプの金鉱石に対してチオ尿素抽出を検討している。本研究では、硫化物分解法として、鉄酸化菌を中心とした混合菌によるバイオオキシデーションを行う。一部では炭素質物質の分解あるいは表面改質の検討のために、好酸性有機物分解菌の混合により、炭素質物質表面の親水化を試み、チオ尿素とシアンとで抽出率を比較する。一方、鉄酸化菌とイオウ酸化菌のみのバイオオキシデーションでは、炭素質物質表面の親水化は起きにくく、チオ尿素抽出の優位性が期待される。また、炭素質をさらに高度分解するためには、後続するリグニン分解性酵素反応を施し、チオ尿素による金抽出率を向上させる前処理条件を最適化する。

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