一般社団法人資源・素材学会 2024年度 春季大会

講演情報(2024年2月2日付 確定版)

一般講演

【一般講演】岩盤工学/資源開発技術[3/18(月) AM 第1会場]

2024年3月18日(月) 09:00 〜 12:00 第1会場(6号館 2階 625)

司会:濵中 晃弘(九州大学),宮崎 晋行(産業技術総合研究所)

●岩盤工学:岩盤の力学特性,地山応力など、地下の岩盤の状態の把握に必要な基礎的な試験技術,解析技術、そしてこうした技術を用いたケーススタディについて議論を行う。

●資源開発技術:エネルギーや金属鉱物などの資源の開発に必要な上流から下流までの開発・生産の技術に関する科学的・技術的な現状および課題について議論を行う。

<発表時間20分中、講演15分、質疑応答5分/1件>

09:40 〜 10:00

[2K0101-08-03] ベントナイト中でのナトリウムシリケート水和物によるセメンテーションとその評価

○西塔 祐稀1[修士課程]、石渡 翔丸1、堀内 美里2、西木 悠人1、菊池 亮佑3、大竹 翼3、川喜田 竜平4、高山 裕介4、三ツ井 誠一郎4、佐藤 努3 (1. 北海道大学大学院工学院、2. 北海道大学、3. 北海道大学大学院工学研究院、4. 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構)

司会:濵中 晃弘(九州大学)

キーワード:ベントナイト、セメンテーション、析出、放射性廃棄物

地下を利用した様々な工学技術(地層処分、地下貯留、石油増進回収等)において、人工バリアや岩盤のセメンテーションが注目されている。しかし、どのような鉱物でどのようにセメンテーションが進行し、どのような物性に変化するのかについての理解は不十分である。それらの理解のためには、実験室でセメンテーションを再現すること、セメンテーション後の構造や物性の変化を詳細に調べることが重要となる。そこで本研究では、難透水性のベントナイト(乾燥密度0.6Mg/m³)とNa₂SiO₃溶液を用いて70℃で浸漬及び通水試験を行い、その後の内部構造、鉱物組成、透水係数の変化等を調べた。走査電子顕微鏡での観察結果から、浸漬及び通水実験ともにベントナイトの空隙を埋めるようにナトリウムシリケート水和物(NSHあるいはNASH)が確認された。また、通水実験では通水時間が長くなるにつれて透水係数の低下が認められた。本研究で示されたセメンテーション法やセメンテーション後の物性変化の詳細な検討法は、セメントと共に地下に設置されるベントナイトの物性変化や、貯留岩へのアルカリ攻法の帽岩への影響を調べる上で有用なものになると考えられる。

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