資源・素材2024(秋田)

講演情報(2024年8月7日付 確定版)

若手・一般ポスター発表

15:15-17:15 ポスター発表(湿式素材プロセッシング) [9/11(水) PM ポスター発表会場]

2024年9月11日(水) 15:15 〜 17:15 ポスター会場b (大学会館 1F クレール)

15:15 〜 17:15

[P064B] SILAR法によるセリア修飾ガラスの作製

○春木 謙太郎1、葛谷 俊博1、永沼 龍海2 (1. 室蘭工業大学、2. 北海道大学)

キーワード:セリウム、SILAR、ナノ粒子

近年希土類の需要が増加していくなかで余剰となっているセリウムをはじめとする軽希土類の活用が求められている。CeO2ナノマテリアルは触媒や抗菌材として有望であり、ナノ粒子や薄膜などの合成法が盛んに研究されている。本研究では安価なナノ構造形成プロセスであるSILAR(連続イオン交互吸着)法を使用し、ガラス表面にCeO2ナノ粒子を形成、機能性ガラスを創製する。ガラス基板としてソーダライムガラス、石英ガラス、FTOガラスを使用し、ガラス基板を硝酸セリウム水溶液、蒸留水、水酸化ナトリウム水溶液、蒸留水の順に浸漬し基板上にCeO2ナノ粒子を形成した。溶液濃度や浸漬サイクル数によりナノ粒子のサイズや析出量の制御を試みる。粒子形態をAFMおよびSEMで、Ceの化学状態をXPSを使用し調査した。ソーダライムガラス、FTOガラスの表面をAFM、SEMで観察したところ数nm程度の粒子が付着していることを確認した。硝酸Ce濃度を濃くすると単位面積当たりのナノ粒子形成数が増加した。次に、XPSスペクトルによりCeは4価の状態であることが確認できた。一方、石英ガラスを基板として用いた場合、XPSスペクトルにおいて、Ceに起因するピークは観察されなかった。